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音楽を聴いたり、本を読んだり、映画を観たり・・・
そんなほのぼのを綴っております。
休日に集中して更新。

声に出して読みたい文語文

完本・文語文 (文春文庫)
完本・文語文 (文春文庫)
山本 夏彦

山本夏彦氏の文章が好きだ。
実際に知り合いだったら、私のような自意識が強いくせに軟弱な人間は絶対にお近づきになりたくないのだが(何しろ、氏の言動の破壊力ときたら半端ではないので)、文章というか、彼が文章で書き表す自身の思考に関しては実に強い牽引力を持っていると思う。読者をオシマイまで引っ張っていく強さと、引っ張っていかせてしまう洒脱は神がかりだと思っている。
そんな山本夏彦氏の書いたこの本は「日本人はいつから文語文を使わなくなったのか?日本から文語文が消えたのはいつか?」を解説した秀逸な随筆である。
果たして日本人はいつから話すように書くようになったのか・・・?
現在、文語文が生き残っているのは明治文学の中だけだろう。
そして、誰しもが一度でも文語文に目を通せば、そのリズミカルな美しさに心奪われてしまうだろう。
そう、文語文で書かれた文章にはとてつもない魅力が宿っているのだ。

”行きね妖怪、なれが身も人間道に異ならず
醜悪、獰猛、暴戻のたえて異なるふしも無し
心安かれ、鱶ざめよ、明日や食らはむ人間を
又さはいえど、汝が身も、明日や食はれむ、人間に”

ぜひ、口に出して、この文章を読んでみて下さい。
これは上田敏という作家がルコント・ド・リルという詩人の『大飢餓』という詩を翻訳したものです。安野光雄氏は「『海潮音』は完全に創作といった方がいいのではないかと思う」とさえ語っています。原文を読んで、それを訳してみた時、本当に上田敏が翻訳した詩くらいの感動を覚えるか・・・はなはだ疑問です。なぜなら、この詩の美しさ、妖しさは「文語文」の持つリズムに支えられているから。

海潮音―上田敏訳詩集 (新潮文庫)
海潮音―上田敏訳詩集 (新潮文庫)

”羅馬(ロオマ)に往きしことある人はピアツツア、バルベリイニを知りたるべし。こは貝殼持てるトリイトンの神の像に造り做(な)したる、美しき噴井(ふんせい)ある、大なる廣こうぢの名なり。貝殼よりは水湧き出でゝその高さ數尺に及べり”

森鴎外全集〈10〉即興詩人    ちくま文庫
森鴎外全集〈10〉即興詩人 ちくま文庫
森 鴎外

これは森鴎外が翻訳したハンス・クリスチアン・アンデルセンの『即興詩人』の冒頭の一文です。私は、この本の口語訳も持っています。確かに分かりやすいです。でも、感動はそれほどしません。実はこの本は内容的な通俗的な・・・まあ、はっきりいえばそれほど面白くないものなんです。それなのに文語文で読むと、不思議と文章が躍動し始めて面白く読めてしまう。
書き言葉と喋り言葉がこれほど違うのって日本独特なんですって。
もしお手に取る機会がありましたら、ぜひ、声に出して読んでみて下さい。
文語文の魅力にとりつかれること間違いなしです嬉しい

  • 2010.07.14 Wednesday
  • 16:38

うつくしいものは奥が深い

世にも美しい日本語入門 (ちくまプリマー新書)
世にも美しい日本語入門 (ちくまプリマー新書)

最近、当たり前のことをしみじみと思う。
それはうつくしいものは奥が深いということだ。
私の習っている茶道も着付も、花一輪の姿も、飼っている猫も。
すべて、うつくしいものには尽きせぬ奥の深さ、がある。
そして私の知る限り、この世で最もうつくしいものは『日本語』である。
そして、その日本語を支えてきたのは日本独自の風土であり、海外からしばしば揶揄の対象とされてきた日本人の国民性なのだ。
日本語と日本は謂わば「鶏と卵」のような関係で、日本語がなければ日本という国は存在しないのではないか、というくらいに密接な関係だ。
例えば、日本の公用語がすべて英語になってしまったら、もう日本はなくなるといってしまってもいいだろう。
そこにいるのは「とりあえず日本人」の仮面を被った、なにか全く得体の知れないもの、なのだ。
そのくらい、日本語はうつくしい精神性を宿した「ことば」なのである。
けれども、私も含めてどれだけ多くの人が、この世にも稀な宝石のような言語を粗末に扱っていることか・・・。
近年、有難いことに日本語の美しさを謳った本が多数出版されている。
「日本語ブーム」といってもいいくらいだ。
そして、歌の世界でも、昭和初期の叙情的な歌を歌うアーティストが続出している。
人の心が疲れている証拠なのかな、とも思う。
みな、自然に「うつくしいもの」に癒されたがっているのかもしれない。
実際、日本語を知れば知るほど「こんなに美しい言語だったのか」と目が醒めるような心地がする。
この本は、そんな日本語のうつくしさとうつくしいものの持つ力について安野光雄氏と藤原正彦氏の二人が縦横無尽に語り合ったもの。ちなみにこの二人、実は師弟だったという意外な関係を持っている。
全く形式ばらない気楽な対談本なのでぜひ気軽に手に取ってもらいたい。
ただし、気楽な中にも結構鋭いことを語っていたりもするのだが・・・。
ただ、紙面の都合もあってか語りつくしたとは感じられず、やや尻切れトンボ気味なのが残念。あと、南伸坊氏の挿絵がいい味を添えている。
藤原氏は自著において昨今流行の英語教育よりももっと日本語教育に力を入れた方がよっぽどいいと提唱しているが、現実には国語の授業時間は減る一方だそうだ。
ただ、国語に関しては読書にさえ関心を持たせれば結構取り返しがつくのではないかと私は思っているのだが・・・日常生活の中で本を読む習慣をつければいいだけなのではないか、と。
ただそうなると一人一人読書に対しての素質や素養が違うので平等性は欠くかもしれない・・・。
やはり国語の授業はこれからの日本と日本人にとって大切な課題だろう。
そんなことを考えさせられた本だった。

  • 2010.07.14 Wednesday
  • 15:14

知っておかねばならないこと

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論
ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論
小林 よしのり

―また来てね
―また来るよ、また来るよ・・・

これまでよく知らなかった昭和天皇についての本。
近代史に興味があるので、読んでみようと思い、発売されることを当日に知って書店に行ったら入荷が遅れていて翌日だったという・・・。
買って帰ってから一日かけて読みました。
実によく調べて丁寧に謙虚に描かれていて著者の誠実さに好感が持てました。
一部には美化が過ぎるという批判もあるようですが、『天皇陛下』という存在は我が国において最もミーイズムから遠くあらねばならない方な訳で、この本に紹介されている陛下の言動についても別に不自然さは感じなかった。
私にとっての天皇陛下はたまにテレビで見かける「上品なおじいさま」だった。「あ、そう」と受け答えをされるということくらいしか知らなかった。
後は、天皇陛下が崩御された時、戦争責任云々と一部テレビや紙面で騒がれていたをうっすら記憶していることと、よく戦争映画に登場する玉音放送の「タエガタキヲタエ・・・シノビガタキヲシノビ・・・」だろうか。
その玉音放送の全文と陛下の『人間宣言』と呼ばれている昭和二十一年の『元旦詔書』のほぼ全文がこの本では分かりやすい解説付で紹介されている。これだけで一読の価値はあると思う。
なによりも、昭和天皇と昭和の歴史は密接に切り離せないものとして繋がっている。昭和天皇を知ることは昭和を知ることなのだ。現代を生きる日本人にとっては「なぜ、私たちが今、ここにいるか?」ということを考えるひとつのきっかけになるのではないか。
そこには日本人が目を逸らしたがる、もしくは過剰なまでの自虐によって貶めずにはいられない『戦争』という壁が横たわっている訳だが、知っておかねばならないことなのだ。なぜなら、そうしなければ過去と現在の繋がりが断ち切られてしまうから。歴史というのは国民一人一人にとって大事なアイデンティティーだというのに、その歴史を断ち切ってしまったら、私たちは根無し草になるしかない。
ただ、自分も含めて現代の日本の荒廃ぶりを思うと、天皇陛下が願われたような誇りのある美しい国からは遠く隔たってしまったなあ・・・と悲しい気分にもなる。
一番心に残ったのは全国を行幸して回られたエピソードと、御製。

"ふりつもる み雪にたへて いろかへぬ 松ぞををしき 人もかくあれ"

この行幸については詳細が気になったので、ちょうど小学館から発行されていたDVDも観てみた。

DVDマガジン 皇室の20世紀~昭和天皇の思い出~
DVDマガジン 皇室の20世紀~昭和天皇の思い出~
小学館

著者の描いていたシーンにかなり近いものもあったし、本とDVDと相互理解を深めることができてなかなか良かった。
天皇陛下や皇室に興味のない人たちにもぜひ手にとってもらいたいと願って止まない。

  • 2010.07.14 Wednesday
  • 14:17

冷えはオンナの大敵です

温め美人プログラム―「冷え」を取るだけで、女の悩みはすべて解決する
温め美人プログラム―「冷え」を取るだけで、女の悩みはすべて解決する

暑いのに寒い夏がやってきましたね・・・。
外はむしむししてうだるような暑さなのに職場は冷房でキーンと冷たい。
冷えが加速していく毎日です。
そんな時、職場の人にしょうがの砂糖漬けを勧めてもらいました。
早速、乗り換え駅でずっと気になっていた商品を購入。
それが、コレ『しょうがのまんま』。



藤井食品さんという会社が販売しております。
勿論、しょうがは国産100パーセントで漂白などもしてません。
お子様にもオススメの安心おやつ。
これまでジンジャーティーは飲んだことがあったものの、
「これって・・・まんましょうがやん・・・冷や汗
若干、不安を覚えつつ、一口。
・・・・・・。
おおっ・・・美味しいやないか〜グッドなんか、甘いのにちょっとぴりっとしててはまる味やん!
ネットで検索したらありました〜。
お徳用の袋もあると知り、今度まとめ買いするつもりです。



これもおすすめです。私のふるさと、高知県の飲み物。
とはいえ高知県は広いのですが(笑)。
西と東では全く県民性も違うとか。
それはさておき高知県はしょうがの名産地なんですよ。
このしょうがドリンクで使用されているしょうがは農薬や科学肥料を通常の五割以下に抑えている特別栽培のしょうが。
低分子のマリンコラーゲン入りで美容効果も期待できそうです。
一本350円くらいしますのでちょっとお高めですが、とろみがあって、きりっとした本物のしょうがの味がします。
半身浴しながら飲めば汗がびっしょり出ること請け合いです。

西村青果さんという会社が販売しておられます。
興味を持たれた方はぜひ↓サイトまで。
http://www16.ocn.ne.jp/~maruhira/hobizin.htm

ネットショッピングはできませんがファックスでの注文には応じてもらえるみたいです。

職場の人に石原結實さんの本『空腹力』をお借りしたのですが、私は空腹には耐えられそうもないので(笑)、その本の中の冷えの箇所だけ読みました。以前も別の本を読んだことはあったんですが改めて読んでみると、シンプルで良いですね。

1、半身浴をまめにして体温をあげる
2、しょうが紅茶を飲んで体をあっためる

基本はこれだけです。
体をあっためることは少なくとも健康に悪くはないようです。
暑いのはいかんですけど、ほどよいあったかは気持ちいいですよ〜。
なので、自分でもマメに職場で膝かけをしたり、飲み物はできるだけ常温にしてみたり。ちょうどしょうがのエッセンシャルオイルを持っているので半身浴の際は入れております。
しょうが紅茶が苦手な方はトワイニングから発売されている『レモン&ジンジャー』という商品やナチュラルパックスさんから発売されている『ぽかぽかレモンジンジャー』もパッケージが可愛くてオススメですよ。
夏バテに負けずに元気に夏を乗り切りましょう嬉しい

  • 2010.07.11 Sunday
  • 16:43

歳の差夫婦のほのぼの夫婦愛

乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)
乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

―嫁心、ついたね

今回も歳の差カップルの夫婦愛に萌えましたvv
途中からはあてられっぱなし、ってカンジで二人の仲むつまじい姿を見ているだけでとっても幸せな気分になりました。
命がけで姉さん女房を護ろうとするカルルクさんが文句なしにかっこいい。
こんなに命がけで守ってもらえたら、アミルに嫁心がつくのも当然だラブ
カルルクさんのことをじーっと見ているアミルの瞳が!
恥らいといじらしさの混じった表情がすごくいいです。
まさに恋する乙女!
多分、また一年後くらいになるんでしょうけど、三巻も楽しみです。
どうやら三巻以降からは二人の話から逸れていくみたいですが・・・。
ところで時代はWW1頃なんですかね?
英露の関係が・・・云々とか言ってるし。
ところで、「嫁心」ってとってもいい言葉ですネ女

  • 2010.07.11 Sunday
  • 16:13

幽玄の世界にうっとり

鏡花夢幻―泉鏡花/原作より (白泉社文庫)
鏡花夢幻―泉鏡花/原作より (白泉社文庫)
波津 彬子


―女の行く極楽に男はおらんぞ・・・男の行く極楽に女はいない・・・

泉鏡花の作品を漫画化したもの。
映画化や舞台化もされた『天守物語』を筆頭に、鏡花の怪しく耽美な世界観を可能な限り原作に忠実に描いている。
波津さんの絵が鏡花の世界と見事に融合していて、読んでいて極自然に古式ゆかしいあやしの鏡花ワールドにトリップすることができた。
鏡花の世界では人よりもあやかしの方がより高尚でうつくしい。
そして人の世に存在するうつくしい人たちは濁った人の世にとどまることができないというかのようにあやしの世界の住人となるのだった。
それにしても日本髪を結った日本女性の何とも優雅で美しいこと、その所作や話し方もうっとりさせてくれる半面、失われたものへの愛惜がこみ上げてきてやがて哀しくなる。
この世にはもううつくしい妖怪の棲む余地はないのかもしれない。

  • 2010.07.10 Saturday
  • 22:37

部屋の温度が一度下がった

フロム・エイジア
フロム・エイジア


篳篥の音にこんなに癒されるなんて・・・和楽器は何か日本人の魂に訴えかけるものがあるんでしょうか・・・。
印象的だったのは5曲目の『水』。『水』というタイトルへのアプローチがすごく日本的で清らかでありながらどこかみだらですらある。極めて女性的な曲だと感じました。不思議なことにこの曲を聴くと冷たい水に浸かっているような気分になって暑さが和らぐんです、恐るべし音楽の力。
6曲目の『朝倉音取』はかみさまに捧げる為に演奏される曲だそうです。聴いているととってもこころが安らぎます。
7曲目の『夜明け〜ふるさと』は「ふるさと」という唱歌の素晴らしさを再確認させてくれました。和楽器だからこその魂に訴えかけてくる美しさ、郷愁を強く感じました。
意外だったのは8曲目の『セリメの風』。アジアの果てに位置するトルコへ旅行した印象を曲にしたとのことで、もっと明るい曲なのではないかという先入観があったのですが、とても静謐で、いつの間にか終わっていた、という印象の穏やかな曲でした。曲からトルコの別の一面に触れたようでなんだか嬉しい気持ちになりました。
和楽器に対して、これまで以上に親しみを覚えました嬉しい

  • 2010.07.10 Saturday
  • 13:35

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