sievyys

音楽を聴いたり、本を読んだり、映画を観たり・・・
そんなほのぼのを綴っております。
休日に集中して更新。

猫、この不思議で美しい生き物

小さなモネ ― アイリス・グレース ― 自閉症の少女と子猫の奇跡
小さなモネ ― アイリス・グレース ― 自閉症の少女と子猫の奇跡
吉井 智津


――悪いことだって経験しておかないと。いいことと同じくらい大事なことだからね。

この本の表紙を見て、一目で惹かれた。
まるで『ナルニア国物語』のルーシーのような美しい少女に子猫が寄り添い眠っている。
表紙をめくると本当にルーシーそのものの幼い少女が庭園に佇む写真があり、心和まされる。
その傍らにはあの子猫が静かに寄り添っている。
眺めているだけで心穏やかになる、優しい風景だ。
まるで、この少女が描く絵のように。
この本は僅か三歳にしてオークションで830ポンドの値をつけた絵を描いたアイリス・グレースという自閉症の少女の成長を母親である著者が綴ったものである。

続きを読む >>

  • 2017.09.03 Sunday
  • 12:56

猫への恩返し


猫のあしあと (講談社文庫)
猫のあしあと (講談社文庫)
町田 康


先日、泉悦子監督のドキュメンタリー映画『みんな生きている』を観た。
大阪は十三にあるシアターセブンという小さな映画館。9/27.28は上映後、監督と実際に猫の保護に携わっている方のお話も聞けるとあって、ミニシアターとやらに行くのが初めての私は少し緊張していた。映画館はこじんまりしていてあったかい雰囲気。お客さんは多くはなかったが映画の中の笑う箇所などでみんな猫好きなのが伝わってきた。恐らくほぼ全員が猫飼いだったと思う。
映画は想像していたものとは全く違っていた。きっと殺処分の現場を映し出したりするのだろうと覚悟していたが内容は比較的ソフトで、監督の家にやってきたトラ猫エルビスが子猫から逞しい雄猫へと成長していく様と、その間に新たに加わった三匹の猫たちのほのぼのとした日常がメインになっている。四匹の猫たちが喧嘩しながらも少しずつ仲良くなっていく様子が微笑ましかった。
その他にも猫の避妊手術や去勢手術の過程も撮影されており、アメリカやドイツのアニマルシェルターのことなど勉強になることも多かった。全般的に押しつけがましさというものがなく、観終わった後も決して暗い気持ちになることもなかった。寧ろ不思議なことに爽やかな気持ちになれる。
上映後には観客も巻き込んでのトークショーもあり、その気さくな人柄にも好感が持てた。

続きを読む >>

  • 2014.10.02 Thursday
  • 23:56

冷え性改善に取り組んでいます

病気にならない「冷えとり」健康法 温めれば内臓から元気になる (PHP文庫)
病気にならない「冷えとり」健康法 温めれば内臓から元気になる (PHP文庫)
進藤 義晴

冬の間、とっても寒くてブーツを履いていても中の足の指は「死んじゃってんじゃないか?」と本気で思うくらいに感覚がなかった。タイツも分厚いものをはいてはみるものの足先にはあまり効果なし・・・。爪の色も悪いし、何よりも短いまま潰れたみたいになってて全く伸びてこない・・・悲しい
そんな時、巷では靴下を4枚重ねばきして体の中に溜まった「冷え」を取るという健康法が流行っていると聞きました。ベッキーや麻生久美子さんも実践しているとのことで、ちょっと試してみたいな・・・と思っていたところに職場でも販売することが分かり、社割で2セット注文。
早速はいてみると、とっても気持ちよかった為、毎日続けてみることにしました。結果、半月もすると足の爪がキレイに伸びていたんです!
三十年以上、まともに延びてなかった私の足の爪が・・・ほんの半月で・・・拍手
ただ、この健康法には難点も・・・はいているうちに「めんげん」というものが起こり、一番最初に履く絹の靴下が破れてくるんです(めんげんには他にもさまざまな種類がありますがありすぎるのでここでは書きません)。
ちなみに私の場合は親指の箇所ばかりが破れて他の指の部分は全く無事です。破れる位置によって体の悪い箇所が分かるらしく親指は「消化器・脾臓」。あれだけ普段から暴飲暴食してりゃまぁそうでしょう・・・納得するところありまくりです。これまで5足絹の靴下を買いましたがすべて見事に破れてしまっております。そろそろまた買いに行かなくちゃ・・・嬉しい

続きを読む >>

  • 2014.04.29 Tuesday
  • 12:52

早速続きを読んできます

ライト・グッドバイ―ススキノ探偵シリーズ (ハヤカワ文庫JA)
ライト・グッドバイ―ススキノ探偵シリーズ (ハヤカワ文庫JA)
東 直己

―ふたりは、すっと離れた。と思った時、アンジェラがするりと高田の間合いの中に入って、そして左手の甲で、とても優しく柔らかな裏拳で、高田の左頬を、愛しそうに撫でた。


遅ればせながら映画を見た影響から東直己さんの『探偵はバーにいる』シリーズを読んでいる。正直、私のオススメは初期の頃の作品で映画化もされた『バーにかかってきた電話』や『探偵はひとりぼっち』で、後期の作品であるこれは内容がグロテスクであまり好みではない。
物語は最初に犯人ありきで推理を働かせる余地もない。もうすでに犯人は分かりきっていてその証拠である消えた被害者の少女を探すというのが筋書き。生理的に受け付けない犯人と目される男と内心辟易しながらつきあうハメになる主人公『俺』とのやりとりを延々と読むのはかなり苦痛だった。
なのに何故、この作品をオススメにしちゃったか・・・といえば、物語も中盤にさしかかった頃に登場する可憐な乙女・アンジェラちゃんが超カワイイから!ただそれだけ・・・だったりする。

↓ここから先はネタバレ注意。

続きを読む >>

  • 2013.05.19 Sunday
  • 01:31

今だからこそ読んで欲しい少女漫画の名作

ヤヌスの鏡 3 (集英社文庫―コミック版)
ヤヌスの鏡 3 (集英社文庫―コミック版)
宮脇 明子


図書館で文庫版を見つけて、久しぶりに読んでみたらあまりの面白さに引き込まれ時間を忘れて読みふけっていた。
20年も昔に描かれたとは思えないほど絵も古びていないし、内容も寧ろ新しい。心理学や精神医学が発達した現代だからこそ面白く読めるのではないか。
特にこの最終巻は主人公・裕美(ヒロミ)の身の上に起こった忌まわしい事件の十年後を描く『秘伝』と裕美に理不尽なほど厳しくあたる祖母・タカとその異母妹・水鏡(ミカ)の確執『原説』とが収録されており、これを読むことで本編がより奥深く楽しめるようになっている。

続きを読む >>

  • 2012.11.14 Wednesday
  • 14:47

残念

不機嫌な夫婦 なぜ女たちは「本能」を忘れたのか (朝日新書)
不機嫌な夫婦 なぜ女たちは「本能」を忘れたのか (朝日新書)
三砂ちづる

この方のお書きになる本はとても興味深くて好きなので(『きものとからだ』とかとっても素敵な本です)今回の本の内容には残念な気持ちでいっぱいです。
前作(賛否両論あった『オニババ・・・』)でも感じたことですが日本との比較対象がブラジルのみって・・・国には各々「国柄」というものがありますし、一概にブラジルを参考にする訳にも・・・。
大家族でおおらかに子供を可愛がる国なんてブラジル以外にもたくさんあるだろうし、第一、そんな子供を可愛がるいい国が何で犯罪率が高いの?とか社会階層の問題が大きいの?グローバル社会になったらますます格差が広がって子どもたちにとって困難な社会になるんじゃないの?とか疑問もあります。さらっと流せるような問題じゃないだろう、と。なぜ、そんな問題を抱えてしまうことになったのかについての説明もできれば欲しかった。問題のない国なんてどこにもないんだし、少なくとも私は日本が一番好きです。安全神話も揺らいできたとはいえまだまだ平和な国だと思うし。

続きを読む >>

  • 2012.09.18 Tuesday
  • 16:52

ついに読みました

海月姫(1) (講談社コミックスキス)
海月姫(1) (講談社コミックスキス)
東村 アキコ

職場のお友達に借りて、ずっと気になっていた『海月姫』を6巻まで借りて一気読みしました〜嬉しい
蔵之介のファッションがちょっと昭和レトロでとっても可愛いラブ
月海ちゃんの大和撫子なボリュームのある黒髪美少女っぷりに萌えときめき
最初に蔵之介の手で変身する時のお嬢様ワンピースのセレクトは流石だ。
私の希望としては不器用なシュウシュウと月海ちゃんカップルが推しでぜひくっついて欲しいのですが・・・どうなることやら先が見えません。
主人公を蔵之助と月海ちゃんという『大好きなお母さんを喪失した人』というキーワードでも繋がっている二人にすることで、ただのオタク少女と女装美少年の恋愛物語に奥深さを与えていて、二人が最後に恋い慕う母というものに対してどのような答えを出すのかも気になるところです。
とりあえず、自分でも欲しくなっちゃったので早速8巻までネットで注文しました。
届くのが楽しみです女

  • 2011.10.03 Monday
  • 19:58

まさかの号泣

長谷川町子全集 (32)  サザエさんうちあけ話,サザエさん旅あるき
長谷川町子全集 (32) サザエさんうちあけ話,サザエさん旅あるき
長谷川 町子


――いや、信じないワ ぜったい帰ってくる かく信があるもの
  あたし、いつまでも待ってる!

この本、図書館にさりげなく置かれていたんですが、
「懐かし〜サザエさんやん」
と手にとってみたら面白くて止まらなくなり借りて帰りました。
私にとっての『サザエさん』は姉妹社という著者の一家が経営していた出版社から出ていた小さくて薄い本か、母が好きで集めていた『よりぬきサザエさん』でした。
(連載していた朝日新聞社から愛憎版や文庫版も出版されています)
今思い出してみても、あの小さな本の表紙はポップでレトロですっごく可愛かった。長谷川さんのセンスの良さが偲ばれる見事な出来映えでした。
アニメのサザエさんは何故か面白く感じることが出来ず、今日に至るまであまり好きではありません。やっぱり、あの長谷川さんのタッチで描かれた四コマでないとダメみたいです。
ちなみに大好きなのはワカメちゃん。あのあどけない愛くるしさが好きです。四コマで思い出すエピソードもワカメちゃんメインのものばかりです。
この本は長谷川町子さんとその家族の一代記と旅行記を一冊に纏めたもの。とにかく読み応えがあってサザエさんファンにはたまらない一冊です。

続きを読む >>

  • 2011.08.15 Monday
  • 02:11

日本を見つめなおす本

新日本人に訊け!
新日本人に訊け!
小林よしのり

自分の姿をありのまま直視する、それは強さだ。

―岡本太郎


日本に帰化した外国人のみなさんと(現在は日本人である訳ですが)著者との対談。すごく読みやすくて四時間くらいで読み終えた。
対談を通して『日本』という国を客観視することにより、新たな発見もあったり、言葉に出来なかったモヤモヤした気持ちがスッキリしたりもした。
『たかじんのそこまで言って委員会』にもよく登場する石平さんは流石の話術。この人を対談のトップバッターにするのは当然やと思う。引き込まれるもん。 本屋さんでふと立ち読みして、面白さにレジに持っていった人も多いんちゃうかなぁなんて考えてしまう。

↓ここから先はネタバレ注意。

続きを読む >>

  • 2011.07.03 Sunday
  • 02:49

日本人、よく戦えり

タッポーチョ 太平洋の奇跡 「敵ながら天晴」玉砕の島サイパンで本当にあった感動の物語 (祥伝社黄金文庫)
タッポーチョ 太平洋の奇跡 「敵ながら天晴」玉砕の島サイパンで本当にあった感動の物語 (祥伝社黄金文庫)
中村 定(なかむら さだむ)


本書を自らの国のために全力を尽くし
報われることのなかった
現代の日本人の父親たち、
祖父たち、伯父たちに捧げる

…これが映画の原作となった本の冒頭の言葉です。
あまりに重い、現代の日本人に対する断罪の言葉。
この本を読む前に映画を先に観たものの辻褄の合わない箇所があり、確認する為に購入したが予想を上回る面白さだった。
映画をこれから観る方にも観た方にもぜひオススメしたい。

続きを読む >>

  • 2011.03.19 Saturday
  • 00:40

みんな誰かのいとしい娘

愛すべき娘たち (Jets comics)
愛すべき娘たち (Jets comics)
よしなが ふみ


――雪子はとっても可愛いわよ。世界一可愛いお母さんのお姫様

登場人物のみんな、どっかが欠けてて、でも埋め合わせるすべもなくて、ええい、ままよ、このままいっちゃえ!生きてくしかないんだ!みたいな、どこかファンタジー、それなのに妙にリアルな群像劇。
この世の女たちはすべて、『母』の『娘』なのだと当然のことを改めて気づかされる。いつまでも胸に突き刺さっている身内から投げかけられた言葉の傷も、女たちは許せなくても許せないまま、恨んだまま愛せるし、何もなかった顔で清濁あわせ呑み逞しく生きていく。逆に何気ない一言に救われ癒されて、何年経ってもしみじみ懐かしく嬉しい記憶になる。それが母娘。母と娘という女同士の切っても切れない、吹っ切れた愛憎が生々しくて、ひりひりするほど痛くて、泣けてくるほど哀しくて、とてもいとおしくなる。
完璧な母も娘も世界のどこにもおらず、誰もが取り返せない過ちや癒えぬ傷を抱え、何かしらの重荷を背負ったりしながら、それでもそのことから逃げない。毎日の生活に向き合い、ちゃんとお互いに幸せになっていく姿に安堵する。
落ち込んだ時に必ず読む本。

  • 2011.02.28 Monday
  • 21:30

愛すべきだるまちゃん

だるまちゃんとかみなりちゃん(こどものとも絵本)
だるまちゃんとかみなりちゃん(こどものとも絵本)
加古 里子


従妹に二人目の赤ちゃんが誕生し、お祝いにちっこいお洋服を買いに行く私。赤ちゃんの服はどれもかわいいけれど、もう二歳半になるお姉さんがいるので今のところ着る服には困っていないはず・・・となると、来年の秋口に着れそうなものがいいかな・・・と考えたりして服を選ぶ私。
お姉さんにも何か買ってあげたいけれどお誕生日な訳ではないしお洋服はちょっと大袈裟やんな・・・と思い、絵本を二冊。
児童書のお約束『ぐりとぐら』と大好きな『だるまちゃんとかみなりちゃん』。
「それ、昔、うちにあったわね」
と懐かしがるママさん。
でもちょっとね、今の子には古臭いかな・・・なんて心配しながら読んであげたら、もう『だるまちゃんとてんぐちゃん』を読んだことがあったらしく、嬉しそうに聞いてくれました。

続きを読む >>

  • 2010.10.25 Monday
  • 01:18

おじいちゃんの見たもの

国民の遺書  「泣かずにほめて下さい」靖國の言乃葉100選
国民の遺書 「泣かずにほめて下さい」靖國の言乃葉100選
小林よしのり 責任編集


精魂をこめて戦ひいし戦場の未だ地下に眠りて島はかなしき

―今上陛下御製


私の手許には小さな双眼鏡がある。
ぼろぼろでガラスの内側にも埃が入っていて傷だらけだ。
双眼鏡には革紐がついている。
おじいちゃんが首にかけていたのか。
おじいちゃんはこの双眼鏡で何を見たのだろう。
私のおじいちゃんは軍人さんだった。
召集されたのではない、職業として軍人であることを選んだ人だった。
いつも怖い顔をしていて口数は少なく、あまり笑顔を見せてくれないおじいちゃんは私にとって得体の知れぬオソロシイ人、であり、年に一度お年玉を貰った際にお礼の電話をかけることさえ恐ろしく億劫だった。
私が幼稚園に通っていた頃、おじいちゃんは死んだ。
だから、当時のおじいちゃんはまだまだ年寄り呼ばわりされる歳ではなかったはずだ。でも、幼い私にとっておじいちゃんはかなりの年寄りだった。
おじいちゃんが死んで、遺品の中にいっぱい双眼鏡があった。
軍人さんの頃、使っていたのだろうか、ずっしりと重い。
今は亡き父が形見にひとつだけ貰ったものが、今、私の手許にある。
おじいちゃんが戦地に行ったのかどうかも私は知らない。
叔父たちにおじいちゃんのことを詳しく訊いてはダメと母に厳しく言われているので訊ねることもできない。
だから、私とおじいちゃんを繋ぐものは双眼鏡だけだ。
だっこされた思い出もあやしてもらった思い出もない。
これでいいのか??とも思うが仕方がないとも思う。
戦争が終わってお払い箱になったおじいちゃんは相当苦労をしたらしい。
恩給も貰っただろうけど、おばあちゃんは既に亡く、五人兄弟を男手ひとつで育てるのは大変だったことだろう。
父は「芋は子供の頃、いやってほど食べたから好きじゃない」と言っていた。
もう一人のおじいちゃんも既に鬼籍に入っている。
正式な軍人さんではなかったけれど(軍属か?)満州まで行った人で、うっかり乗り遅れた船が魚雷で沈んだという。次の船に乗ったお陰で九死に一生を得た人だ。
満州から引き上げる際ものんびりやのおじいちゃんは周りに助けられてどうにか帰って来たという。
二人のおじいちゃんがあの時代を生き残ってくれたお陰で今の私がいる。
確かなことはこれだけだ。
二人に対する感情は感謝しかない。
大叔父は南方に行き、帽子しか帰って来なかったという。
この本はSAPIOで発売を知って、仕事に行く前に買い求めたもの。
出征し戦死した二十代から三十代の方の遺書が百通収められている。
遺書を餞別することについて批判もあるようだが、日本が方向性を失っている現在、この時期に発売されることには深い意義があると思う。
そっとめくってみたが、あまりに壮絶で穏やかで美しくて悲惨で、読めない。
読んだら、ヘラヘラ生きてきた自分の人生が打ちのめされてしまうような気がする。
明らかにこの本の中にいる日本人は今の日本人とは違う。
何が違うのかも軽々しく言えない気がする。
少なくとも彼らは日本が好きだったはずだ。
この本は決して戦争賛美の本ではない。
彼らだって死にたくなかったのだ。
私のおじいちゃんたちのように生きて帰って来たかったはずだ。
どうか、日本のおじいちゃんたちの犠牲が無駄になりませんよう。
百年後も千年後も日本が日本でありますよう。
8月15日の今日、そんなことを祈ってみたりした。

ようこそ靖国神社へ
ようこそ靖国神社へ
靖国神社,所 功

後日談。
いつか靖国神社に行ってみたくて公式ガイドブックを購入。
テレビでもおなじみの京都産業大学教授・所功先生編の本で実に読みやすくて分かりやすい、しかもいろんな興味深いエピソード満載で楽しく読める。
行き方から見所までバッチリ解説。
とりあえずずーっと気になってたあのどでかい銅像のおっちゃんが大村益次郎さんだということが判明。祖母に見せたところ興味深そうに読み、掲載されていた『東京だよおっかさん』を歌ってくれました拍手

  • 2010.08.15 Sunday
  • 14:27

声に出して読みたい文語文

完本・文語文 (文春文庫)
完本・文語文 (文春文庫)
山本 夏彦

山本夏彦氏の文章が好きだ。
実際に知り合いだったら、私のような自意識が強いくせに軟弱な人間は絶対にお近づきになりたくないのだが(何しろ、氏の言動の破壊力ときたら半端ではないので)、文章というか、彼が文章で書き表す自身の思考に関しては実に強い牽引力を持っていると思う。読者をオシマイまで引っ張っていく強さと、引っ張っていかせてしまう洒脱は神がかりだと思っている。
そんな山本夏彦氏の書いたこの本は「日本人はいつから文語文を使わなくなったのか?日本から文語文が消えたのはいつか?」を解説した秀逸な随筆である。
果たして日本人はいつから話すように書くようになったのか・・・?
現在、文語文が生き残っているのは明治文学の中だけだろう。
そして、誰しもが一度でも文語文に目を通せば、そのリズミカルな美しさに心奪われてしまうだろう。
そう、文語文で書かれた文章にはとてつもない魅力が宿っているのだ。

”行きね妖怪、なれが身も人間道に異ならず
醜悪、獰猛、暴戻のたえて異なるふしも無し
心安かれ、鱶ざめよ、明日や食らはむ人間を
又さはいえど、汝が身も、明日や食はれむ、人間に”

ぜひ、口に出して、この文章を読んでみて下さい。
これは上田敏という作家がルコント・ド・リルという詩人の『大飢餓』という詩を翻訳したものです。安野光雄氏は「『海潮音』は完全に創作といった方がいいのではないかと思う」とさえ語っています。原文を読んで、それを訳してみた時、本当に上田敏が翻訳した詩くらいの感動を覚えるか・・・はなはだ疑問です。なぜなら、この詩の美しさ、妖しさは「文語文」の持つリズムに支えられているから。

海潮音―上田敏訳詩集 (新潮文庫)
海潮音―上田敏訳詩集 (新潮文庫)

”羅馬(ロオマ)に往きしことある人はピアツツア、バルベリイニを知りたるべし。こは貝殼持てるトリイトンの神の像に造り做(な)したる、美しき噴井(ふんせい)ある、大なる廣こうぢの名なり。貝殼よりは水湧き出でゝその高さ數尺に及べり”

森鴎外全集〈10〉即興詩人    ちくま文庫
森鴎外全集〈10〉即興詩人 ちくま文庫
森 鴎外

これは森鴎外が翻訳したハンス・クリスチアン・アンデルセンの『即興詩人』の冒頭の一文です。私は、この本の口語訳も持っています。確かに分かりやすいです。でも、感動はそれほどしません。実はこの本は内容的な通俗的な・・・まあ、はっきりいえばそれほど面白くないものなんです。それなのに文語文で読むと、不思議と文章が躍動し始めて面白く読めてしまう。
書き言葉と喋り言葉がこれほど違うのって日本独特なんですって。
もしお手に取る機会がありましたら、ぜひ、声に出して読んでみて下さい。
文語文の魅力にとりつかれること間違いなしです嬉しい

  • 2010.07.14 Wednesday
  • 16:38

うつくしいものは奥が深い

世にも美しい日本語入門 (ちくまプリマー新書)
世にも美しい日本語入門 (ちくまプリマー新書)

最近、当たり前のことをしみじみと思う。
それはうつくしいものは奥が深いということだ。
私の習っている茶道も着付も、花一輪の姿も、飼っている猫も。
すべて、うつくしいものには尽きせぬ奥の深さ、がある。
そして私の知る限り、この世で最もうつくしいものは『日本語』である。
そして、その日本語を支えてきたのは日本独自の風土であり、海外からしばしば揶揄の対象とされてきた日本人の国民性なのだ。
日本語と日本は謂わば「鶏と卵」のような関係で、日本語がなければ日本という国は存在しないのではないか、というくらいに密接な関係だ。
例えば、日本の公用語がすべて英語になってしまったら、もう日本はなくなるといってしまってもいいだろう。
そこにいるのは「とりあえず日本人」の仮面を被った、なにか全く得体の知れないもの、なのだ。
そのくらい、日本語はうつくしい精神性を宿した「ことば」なのである。
けれども、私も含めてどれだけ多くの人が、この世にも稀な宝石のような言語を粗末に扱っていることか・・・。
近年、有難いことに日本語の美しさを謳った本が多数出版されている。
「日本語ブーム」といってもいいくらいだ。
そして、歌の世界でも、昭和初期の叙情的な歌を歌うアーティストが続出している。
人の心が疲れている証拠なのかな、とも思う。
みな、自然に「うつくしいもの」に癒されたがっているのかもしれない。
実際、日本語を知れば知るほど「こんなに美しい言語だったのか」と目が醒めるような心地がする。
この本は、そんな日本語のうつくしさとうつくしいものの持つ力について安野光雄氏と藤原正彦氏の二人が縦横無尽に語り合ったもの。ちなみにこの二人、実は師弟だったという意外な関係を持っている。
全く形式ばらない気楽な対談本なのでぜひ気軽に手に取ってもらいたい。
ただし、気楽な中にも結構鋭いことを語っていたりもするのだが・・・。
ただ、紙面の都合もあってか語りつくしたとは感じられず、やや尻切れトンボ気味なのが残念。あと、南伸坊氏の挿絵がいい味を添えている。
藤原氏は自著において昨今流行の英語教育よりももっと日本語教育に力を入れた方がよっぽどいいと提唱しているが、現実には国語の授業時間は減る一方だそうだ。
ただ、国語に関しては読書にさえ関心を持たせれば結構取り返しがつくのではないかと私は思っているのだが・・・日常生活の中で本を読む習慣をつければいいだけなのではないか、と。
ただそうなると一人一人読書に対しての素質や素養が違うので平等性は欠くかもしれない・・・。
やはり国語の授業はこれからの日本と日本人にとって大切な課題だろう。
そんなことを考えさせられた本だった。

  • 2010.07.14 Wednesday
  • 15:14

知っておかねばならないこと

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論
ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論
小林 よしのり

―また来てね
―また来るよ、また来るよ・・・

これまでよく知らなかった昭和天皇についての本。
近代史に興味があるので、読んでみようと思い、発売されることを当日に知って書店に行ったら入荷が遅れていて翌日だったという・・・。
買って帰ってから一日かけて読みました。
実によく調べて丁寧に謙虚に描かれていて著者の誠実さに好感が持てました。
一部には美化が過ぎるという批判もあるようですが、『天皇陛下』という存在は我が国において最もミーイズムから遠くあらねばならない方な訳で、この本に紹介されている陛下の言動についても別に不自然さは感じなかった。
私にとっての天皇陛下はたまにテレビで見かける「上品なおじいさま」だった。「あ、そう」と受け答えをされるということくらいしか知らなかった。
後は、天皇陛下が崩御された時、戦争責任云々と一部テレビや紙面で騒がれていたをうっすら記憶していることと、よく戦争映画に登場する玉音放送の「タエガタキヲタエ・・・シノビガタキヲシノビ・・・」だろうか。
その玉音放送の全文と陛下の『人間宣言』と呼ばれている昭和二十一年の『元旦詔書』のほぼ全文がこの本では分かりやすい解説付で紹介されている。これだけで一読の価値はあると思う。
なによりも、昭和天皇と昭和の歴史は密接に切り離せないものとして繋がっている。昭和天皇を知ることは昭和を知ることなのだ。現代を生きる日本人にとっては「なぜ、私たちが今、ここにいるか?」ということを考えるひとつのきっかけになるのではないか。
そこには日本人が目を逸らしたがる、もしくは過剰なまでの自虐によって貶めずにはいられない『戦争』という壁が横たわっている訳だが、知っておかねばならないことなのだ。なぜなら、そうしなければ過去と現在の繋がりが断ち切られてしまうから。歴史というのは国民一人一人にとって大事なアイデンティティーだというのに、その歴史を断ち切ってしまったら、私たちは根無し草になるしかない。
ただ、自分も含めて現代の日本の荒廃ぶりを思うと、天皇陛下が願われたような誇りのある美しい国からは遠く隔たってしまったなあ・・・と悲しい気分にもなる。
一番心に残ったのは全国を行幸して回られたエピソードと、御製。

"ふりつもる み雪にたへて いろかへぬ 松ぞををしき 人もかくあれ"

この行幸については詳細が気になったので、ちょうど小学館から発行されていたDVDも観てみた。

DVDマガジン 皇室の20世紀~昭和天皇の思い出~
DVDマガジン 皇室の20世紀~昭和天皇の思い出~
小学館

著者の描いていたシーンにかなり近いものもあったし、本とDVDと相互理解を深めることができてなかなか良かった。
天皇陛下や皇室に興味のない人たちにもぜひ手にとってもらいたいと願って止まない。

  • 2010.07.14 Wednesday
  • 14:17

冷えはオンナの大敵です

温め美人プログラム―「冷え」を取るだけで、女の悩みはすべて解決する
温め美人プログラム―「冷え」を取るだけで、女の悩みはすべて解決する

暑いのに寒い夏がやってきましたね・・・。
外はむしむししてうだるような暑さなのに職場は冷房でキーンと冷たい。
冷えが加速していく毎日です。
そんな時、職場の人にしょうがの砂糖漬けを勧めてもらいました。
早速、乗り換え駅でずっと気になっていた商品を購入。
それが、コレ『しょうがのまんま』。



藤井食品さんという会社が販売しております。
勿論、しょうがは国産100パーセントで漂白などもしてません。
お子様にもオススメの安心おやつ。
これまでジンジャーティーは飲んだことがあったものの、
「これって・・・まんましょうがやん・・・冷や汗
若干、不安を覚えつつ、一口。
・・・・・・。
おおっ・・・美味しいやないか〜グッドなんか、甘いのにちょっとぴりっとしててはまる味やん!
ネットで検索したらありました〜。
お徳用の袋もあると知り、今度まとめ買いするつもりです。



これもおすすめです。私のふるさと、高知県の飲み物。
とはいえ高知県は広いのですが(笑)。
西と東では全く県民性も違うとか。
それはさておき高知県はしょうがの名産地なんですよ。
このしょうがドリンクで使用されているしょうがは農薬や科学肥料を通常の五割以下に抑えている特別栽培のしょうが。
低分子のマリンコラーゲン入りで美容効果も期待できそうです。
一本350円くらいしますのでちょっとお高めですが、とろみがあって、きりっとした本物のしょうがの味がします。
半身浴しながら飲めば汗がびっしょり出ること請け合いです。

西村青果さんという会社が販売しておられます。
興味を持たれた方はぜひ↓サイトまで。
http://www16.ocn.ne.jp/~maruhira/hobizin.htm

ネットショッピングはできませんがファックスでの注文には応じてもらえるみたいです。

職場の人に石原結實さんの本『空腹力』をお借りしたのですが、私は空腹には耐えられそうもないので(笑)、その本の中の冷えの箇所だけ読みました。以前も別の本を読んだことはあったんですが改めて読んでみると、シンプルで良いですね。

1、半身浴をまめにして体温をあげる
2、しょうが紅茶を飲んで体をあっためる

基本はこれだけです。
体をあっためることは少なくとも健康に悪くはないようです。
暑いのはいかんですけど、ほどよいあったかは気持ちいいですよ〜。
なので、自分でもマメに職場で膝かけをしたり、飲み物はできるだけ常温にしてみたり。ちょうどしょうがのエッセンシャルオイルを持っているので半身浴の際は入れております。
しょうが紅茶が苦手な方はトワイニングから発売されている『レモン&ジンジャー』という商品やナチュラルパックスさんから発売されている『ぽかぽかレモンジンジャー』もパッケージが可愛くてオススメですよ。
夏バテに負けずに元気に夏を乗り切りましょう嬉しい

  • 2010.07.11 Sunday
  • 16:43

歳の差夫婦のほのぼの夫婦愛

乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)
乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

―嫁心、ついたね

今回も歳の差カップルの夫婦愛に萌えましたvv
途中からはあてられっぱなし、ってカンジで二人の仲むつまじい姿を見ているだけでとっても幸せな気分になりました。
命がけで姉さん女房を護ろうとするカルルクさんが文句なしにかっこいい。
こんなに命がけで守ってもらえたら、アミルに嫁心がつくのも当然だラブ
カルルクさんのことをじーっと見ているアミルの瞳が!
恥らいといじらしさの混じった表情がすごくいいです。
まさに恋する乙女!
多分、また一年後くらいになるんでしょうけど、三巻も楽しみです。
どうやら三巻以降からは二人の話から逸れていくみたいですが・・・。
ところで時代はWW1頃なんですかね?
英露の関係が・・・云々とか言ってるし。
ところで、「嫁心」ってとってもいい言葉ですネ女

  • 2010.07.11 Sunday
  • 16:13

幽玄の世界にうっとり

鏡花夢幻―泉鏡花/原作より (白泉社文庫)
鏡花夢幻―泉鏡花/原作より (白泉社文庫)
波津 彬子


―女の行く極楽に男はおらんぞ・・・男の行く極楽に女はいない・・・

泉鏡花の作品を漫画化したもの。
映画化や舞台化もされた『天守物語』を筆頭に、鏡花の怪しく耽美な世界観を可能な限り原作に忠実に描いている。
波津さんの絵が鏡花の世界と見事に融合していて、読んでいて極自然に古式ゆかしいあやしの鏡花ワールドにトリップすることができた。
鏡花の世界では人よりもあやかしの方がより高尚でうつくしい。
そして人の世に存在するうつくしい人たちは濁った人の世にとどまることができないというかのようにあやしの世界の住人となるのだった。
それにしても日本髪を結った日本女性の何とも優雅で美しいこと、その所作や話し方もうっとりさせてくれる半面、失われたものへの愛惜がこみ上げてきてやがて哀しくなる。
この世にはもううつくしい妖怪の棲む余地はないのかもしれない。

  • 2010.07.10 Saturday
  • 22:37

おつきさまの季節です

宇宙の不思議―宇宙物理学からの発想 (PHP文庫)
宇宙の不思議―宇宙物理学からの発想 (PHP文庫)
佐治 晴夫

おつきさまの綺麗な季節、秋です。
ぼーっと綺麗な黄金の輝きを見ているとすごく平和で幻想的な気分。
不思議なことに私はこの本の作者さんと妙なシンクロシニティがあるんです。別に面識がある訳じゃありませんよー。こんな偉い先生と滅相もない。
私が大学生の頃、一般教養でとった音楽の先生が佐治先生の学説をすごく支持していたんです。音楽と科学。一見、相容れないっぽいですよね。
佐治先生がいかにすごい素敵な先生か、ってことを力説してくれたんですけど私に理解できたのはこの先生が「ファジー」というものを電化製品に活かした人ってことです。流行りましたよ、確かに「ファジー」って言葉。
で、それきり、その先生のことは忘れていたんですが、ある日、ちょっと必要に迫られて科学ネタを仕入れる必要があった私は気軽に読めそうな文庫を手にしたのです。それが、佐治先生の本との出合いです。
読んでいる間も授業のことは思い出しませんでした。ただ、感動していた。
科学をこんなにも面白く、それでいて知的に、詩的に解説することが可能とは。パイプオルガン弾いたりする先生だそうで、だから音楽の先生も佐治先生を支持していたのかも。
それにしてもこのファンタジーさ。ただ事じゃありません。
物理の数式から金子みすずへ、ゴーギャンの絵から哲学へ、星の王子さまから無へ・・・すべてを飲み込みながら淀みなくさらさら海へと流れていく川。
このうすっぺらい本の中に(失礼)すごい「知」が詰まっているんです。
当然、先生の本はできるだけ集めて読みました。夢中で。
科学の本を夢中で読んだのは初めてのことでした。
そして何年かしてから、気づいたんです。
「音楽の先生、佐治先生のこと、話してた・・・」
偶然っちゃ偶然ですが、ちょっと感動しましたね。
私はこういうシンクロニシティが妙なところでありがち人間なのですが。
でも、それって好きなことに関することが多かったのですよ。
好きなことなら自然とアンテナを飛ばして情報を集めますよね。
そのくらいの「勘」は誰にだってあるものです。
でも、私は科学苦手っ子。
(ちなみに科学好きになったのかと一時は勘違いして他の易しそうな科学本にも手を出しましたが玉砕しました)
シンクロニシティとは「日々の生活の中で起きる、私たちがそれらのつながりをよく観察することによって、自分が導かれている方向性が分かるような現象」とのこと。つまりは偶然っぽい必然。
おつきさまのきれいな秋にファンタジーな科学に思いを馳せることができるのもこの本との出会いのお陰です。
人との出会い然り、本との出会いも時にすごく大事だな〜と思います。

  • 2008.10.12 Sunday
  • 23:56

この人ににしか書けない本

Go Go!上京ユメ見て歩け
Go Go!上京ユメ見て歩け
柿崎 こうこ

この人の本はこの人にしか書けない。
どっかに似たような本、あるよねーなんて鼻先で笑ってまた本棚に戻す、などということはできない。
視点が独自である。失礼ながら、まず都会出身者の視点ではない。
自分は都会出身者ではない、ということをきっちり根っこにおいて、独自の視点を確立している。だから、どこか醒めている。
そもそもエッセイを書くこと自体、自分をある程度客観視しないとできないことなのだから当然とも言えるが。
それは以前、5冊のイラストエッセイを読んだ時にも感じたことだった。
本に掲載されている写真を見ると結構美人さん、ではないか・・・とも思うのだが、気取らない文章からは不器用で男性に媚びることのできない、でも女性としての可愛げを大事に持っている素朴な人柄が伺える。
この人の書く本は他のどんな本とも一線を隔している。
上手にはいえないけど「愛すべき本」を作る人なのだ。
この本の中でまだ二十代の女の子は東京でたった一人で厳しい現実に揉まれ泣きもがきあがき傷つく。世間知らずから痛い目にもあったりする。
くじ引き制の学校を六回も落ちた(通常は1〜2度で通るらしい)箇所などあまりのことに読んでいてガクゼンとする。半年に一度はチャンスが巡ってくるとはいえ、三年半もの間、二十代前半の女の子が自力で部屋を借りてアルバイトをしてチャンスを待つというのは相当の根性だ。
女の子は時には外国へリセット旅行してみたり、ドキドキしながら体当たりしてみたりする。怖い体験や滑稽な体験を積み重ねる。
そして、一歩一歩逞しい大人になっていく。
苦い、痛々しい思い出もあるだろうが、本に昇華された今、それらの出来事は眩しい青春の光が放っているように見える。
この本は「あ、傷ついても大丈夫なんだ」ということを教えてくれる。
現実は厳しいけど「それでもちゃんと生きていけるんだ」ということを。
今、行き詰っている人、どん底の人、特に女性に読んでほしい。
本当に勇気づけられる、へこんだ時に必読の書となるだろう。

  • 2008.09.05 Friday
  • 23:56

なつかし、って今もある

レトロなつかしダイアリー
レトロなつかしダイアリー
佐々木 ルリ子

「三丁目の夕日」など映画も公開されたこともあり、レトロブームの昨今、レトロなグッズを紹介した本が書店に並んでいるのは珍しいことではないかもしれませんが、この本は一味違いますよー。
まず、装丁からして違う。
乙女の乙女による乙女のためのレトロ本ってことが一目で分かります。
内容も無論、乙女。
バンビグッズは今見てもすごくカワイイし、アクアフレッシュなんてわざわざハート型に搾り出して紹介してるんですよ、もったいねーびっくり でもカワイイラブ
「サザエさん」って確かにアニメでは笑えないのに4コマでは結構笑ったなーなんて思い返してみたりして。また表紙が改めてみるとすごく可愛くて素敵なんですよ。また読みたくなってきました。
著者が海外から買い付けたものも紹介されているので全部が全部、懐かしい知っているものって訳じゃないのですが、どれにもなんともいえぬ「昭和感」が漂っています。機能的じゃないのにシンプルで、どことなーくキッチュなんですよね。
カワイイものはあくまで可愛く、みたいな真面目感が好印象です。
驚いたのは我が家に2個あって大活躍している金属でできた物干しが紹介されていたこと。確かに言われてみれば昭和、ですねー。水玉模様でカワイイと思って気に入っていたのですが。
千鳥酢も我が家にあるし、ノスタルジックな前掛けエプロンも持っているし、ベルベットのリボン大好きだし、大島椿とロゼット洗顔パスタは愛用しているし・・・私はどうやらしっかり昭和人間のようです。
なつかしっていうか、我が家にあるもの紹介っぽくもありましたが、なつかしいものって今もあるんだー、それも意識せぬうちに・・・みたいな驚きが楽しかったです。
あなたの家にも実は「レトロなつかし」ものが隠されていたりして・・・。
他にも「レトロな旅・江ノ島」など昭和めぐりの紹介も楽しい

  • 2008.08.16 Saturday
  • 00:42

乙女の古典案内


文車日記―私の古典散歩 (新潮文庫)

文車日記―私の古典散歩 (新潮文庫)
田辺 聖子


あー楽しかった9日間の夏休みもついに明日で終わりです・・・悲しい
またお仕事の日々に戻るんですね・・・しょんぼり
でも、暑さがだんだん和らいで秋になってくれるんだーと思うとちょっと嬉しくもあります。地球温暖化なんでなかなかかもしれませんが・・・。
以前、田辺聖子さんの本を読んでいたら、田辺さんのお母さんが「文車日記はおつかいものにも使えてちょうどいい」と言って「私の本は石鹸かい」と田辺さんを憤慨させるという箇所があり、「ふーん、そんな品のいい本なんだあー」と思ったことがありました。
で、この頃、田辺本づいている私は「姥盛旅の花笠」読了を待って読んでみることにしました。で、感想なのですが。
なんて言ったらいいのか、捨てるには惜しいかわいらしいカンカン(缶のこと)に入っている、色とりどりのドロップみたい。腹の足しにはならぬが眺めているだけでほーっと心が満たされる・・・みたいな。そう、更に指定すれば甲斐みのり著「乙女の大阪」でも紹介されていた長崎堂の虹のかけら&クリスタルボンボン・・・もしくは京都・末富の桃色の和紙の箱に入った極シンプルで上等の味のする飴みたいな・・・。
この本に紹介されている古典作品は万葉の時代から近代まで数多く、ひとつひとつの紹介は僅か3ページ程度。それなのにどれもきらきら輝いて、ああ、この本、もっと詳しく読んでみたいなあーと思わせる。
私が心引かれたのは落語「たらちね」(あーらわが君)と「大鏡」藤原隆家(誇りたかき男)、中宮・定子の紹介(薄幸の皇后)。そして、この本の中では割と長編の「わが愛の磐之媛」。
むかしむかしから人は愛し合ったり喧嘩したり許しあったりしてきたのだなあ・・・と古典に登場する人々がいとおしくなってきます。
しかも、文章がどことなく吉屋信子を思わせる優しい床しい雰囲気で、いつものエッセイで読む関西弁な田辺さんの調子とはかなり違います。
例えば「夕顔」で著者の若い頃のエピソードが紹介されているのですが洗面所で上級生のお姉さまたちが「源氏物語」の「夕顔」の一説を諳んじる箇所など雅やかで「花物語」を彷彿とさせます。
著者は本の中で語ります。


 ――もしかしたら日本の女が美しかったのは日本語が美しかったせいではないでしょうか。日本の若いお嬢さんに美しい言葉をたくさん知ってほしい気がします。


 美しい日本語に触れることができる乙女ちっくなこの本、できれば愛らしいブックカバーなどをかけて、慌しくない気持ちでページをめくっていただきたいです。
 乙女な気分に浸れること請け合いですよグッド
 できれば可愛いキャンディーなどそっと口に含みながら・・・。

  • 2008.08.16 Saturday
  • 00:27

大切な人を思い出す本

残花亭日暦 (角川文庫)
残花亭日暦 (角川文庫)
田辺 聖子

忘れていたはずなのにふっとしたはずみで蘇る風景がある。
周りは山に取り囲まれていて、綺麗な川が流れている。
橋がかかっていて、その向こうに病院がある。
あそこに、あの人がいる。
私は夕闇の中、ぼーっとバスを待っている。
ここのバスはいつも遅れる。時間通りに来ることなんてめったにない。
私はバスに乗り、とぼとぼ橋を渡って病院へ行く。
そして、また重い足で橋を渡ってバスに乗る。
道を照らすライトはオレンジ色で眩いくらいに明るい。
遮るものはなく、夜になればきっと星が綺麗。
今でも、あちこちにちらほら見える。
ああ、先が見えない。なんて憂鬱なの。
そして、はたと気づくと私は小さな檻の前に佇んでいるのだ。
ちいちゃなちいちゃな(それでも年頃からすれば嘘みたいにでかいのだが)黒い子が檻の中から私を見ている。
「僕をここから出して。連れて帰って」
ぼろぼろと泣くしかない私に獣医が痩せた体を抱かせてくれる。
私はこの子が可哀想な訳ではなく、ただ運命を呪っていただけだった。
自分に懐いてくれる可愛い子を失うのが身を切られるように辛かった。
イヤだ、イヤだ、死んじゃイヤだ!
私は自分が可哀想で泣いている。
ただ今こうしている瞬間にも確実に命を蝕まれていることをこの子は知っているのだろうか、何故、私が泣いているのかなんて分からないはずなのに。
「泣いちゃだめ、元気だして」
と言わんばかりに、必死で私の涙を舐めるのだ。
可哀想なのにはこの子なのに。この子が私を可哀想に想ってくれている。
今回、この本を読んで、忘れかけていたことを思い出した。
できるだけ私は楽しいことを思い出そうと努めてきた。
子供の頃以来、手を繫いだことなどなかったのに、失った年月を取り戻すように手も握ったし、髭を剃ったり、顔を拭いてあげたりしたこと。
私がいつまでも眠っていると、ゴハンを催促するでもなく、ずーっと一緒に枕に頭をのせて爆睡していたこと。抱っこが大好きだったこと。
田辺聖子は自分の経験をセンチメンタリズムを廃しながらも、驚くほど情緒的な風景描写を交えて大切な夫との最後の交歓の日々を描いてみせる。
本来なら辛くてごまかしてしまいそうなのに作家の観察眼の鋭さはそんなずるさを許さない。なんて因果な商売、とも思うし、流石と溜息も出る。
我侭で勝手な夫に振り回されているように見えつつ、著者自身もしっかりとマイペース。だからこそできる綺麗ごとではない介護生活であろう。
できるだけのことはやったからこそ、夫亡き後も著者は前向きだ。
その押し付けがましくない、前向きさに元気づけられる。
繰り返し繰り返し、読んでしまう箇所がある。
それはこの本の中でもハイライトと呼べる部分で圧倒的な迫力で読者の心をざわめかせる。


 ――テレビの音は絞ってあって、病院内は静かだった。広い窓の外は半分、夕焼け。そんなつもりはなかったのに、傍の小椅子に坐り、おだやかな表情の彼を見るうち、子供のように顔が歪んで、涙が出てしまった。彼は私に目を当て、ゆっくりと一語ずつくぎりながらつぶやく。

 <かわいそに。ワシは あんたの。味方やで>

(中略)

 <アンタかわいそうや、いうとんねん>
 <?>
 <ワシはあんたの味方や。それ、いいとうて>
 <味方って?>

 彼は疲れたように目を瞑り、口もとざす。静かだ。窓の外の夕焼けは青褪めて、鳥たちが町の低い屋根の上を、声もなく渡っていく。


 「かわいそう」という言葉は単に上から目線で相手を哀れむということではないのではないか、と私は常々思ってきた。だってすごく可愛がって愛したものを失った時の感情は「かわいそう」以外に思いつかなかったから。また自分の年齢など斟酌せず、こてん、すうすうと眠っているめいちょを見ている時、あまりのいじらしさに「かわいそう・・・」と幾度も思ったものだから。著者も「かわいそう」は最大の愛情表現なのではないか、と語る。
 ラスト、頭痛に襲われた著者は亡き夫の言葉を思い出す。


 <ワシは アンタの 味方やで>
 (中略)
 ――味方に、ついていてくれるっていうの?
 ふと気づくと、頭痛はおさまっていた。その代わり、涙が出てきた。ありがとう、味方をしてくれるの。


 私は大切な人を思う時、思い出したようにこの本を手に取るだろう。
 そして同じ箇所を思わず口に出して読んでしまうのだ。
 著者が夫から贈られた言葉がまるで自分が失ったものたちが自分に与えてくれた言葉のように感じられる。だって、あの人もあの子も話すことが出来なかったから。私は自分に与えられた温もりをどうにかして「ことば」で解釈したいと心の中でもがいていたのだ。
 死んでしまった黒い子は骨を納めていなかったせいだろう、泣いてばかりいる私のもとに間もなく金縛りと共にやってきて、布団で眠る私の上にいつものようにずっしりと乗っかった。死んでしまった時の痩せた体とは違い、最も元気だった頃のまるまるした体つきで、いかにも人懐こい調子で私に黒い顔をぬうっと近づけ、私の顔をぞりぞり舐めていた。私は歓びよりも「こいつは亡霊だ!成仏してくれ!」と勝手なことに恐怖で凍りついていた。
 黒い子は私の脇で蹲り、そのうち消えてしまった。
 それきり、二度と姿を見せない。
 きっと私をちゃんと思い切らせたことに満足したのだろう。
 事実、私は「死んだらもう返って来ない」という当たり前のことを漸く得心し、陰気な顔をやめたのだった。
 結局、人が大切な人に伝えたいことって、単純なことなのだ。
 とこの本を読んで改めて気づいた。
 ちゃんと総括できる言葉はあるんだってことに。
 それにしても質の良い日本映画でも見ているかのような美しい本だった。
 お盆のこの時期、大切な人を思い出しつつ、読んでみては如何だろうか。

  • 2008.08.11 Monday
  • 15:42

ママも買ってきました

くるねこ 2
くるねこ 2
くるねこ 大和

楽しみにしていた「くるねこ2」。いつもブログをチェックしているので勿論読んだものも多いのですが、「今日の猫村さん」といい、ブログマンガは読んでいてせわしなくてちょっと苦手なので、こんなに早くの2巻の発売はほんとに大歓迎。いそいそと買いに行きました。
コミックコーナーを探してもなく、うろうろした挙句、女の子向け実用書のあたりで発見。なんでこんなところに? その後、売れ行きが良かったのか新刊コーナーの壁にずらりと並べられていました。
今回も死んでしまった猫ちゃんのことが描かれていてせつなかったです。前回にも泣いてしまったのですが、今回はブログで見た時、既に大泣きしていたのでなんとか堪えることができました。自分の膝の上で飼い猫が死んでしまうって悲しいけどすごく幸せなことだと病院で2匹死なせてしまった私は思います。私はどうも人や動物の死に目に逢えないようで、そんな自分の運命が悲しい今日この頃です。でも、神様の采配なので・・・仕方ないですね。
大好きなのは飼い主以外の人間に懐かないトメ吉ちゃん。大声を聞くだけで怯えて耳をぺたんと伏せてしまうトメちゃはすごくカワイイ。夜中、おばさんにこっそりゴハンをもらうトメちゃ、新聞紙の箱の中にぎゅっと潜り込んでしまうトメちゃ、お風呂場の蓋の上で満足げに寝るトメちゃ(その後、お湯センサーのアナウンスにびっくりのトメちゃ)、どれもたまらなくキュートときめき
江戸時代の黄表紙(マンガ)をパロった作品も、ぼんちゃんが自分の鼻を「つむ」と摘まむとこが・・・楽しい
何度も読み返しては和んでいたのですがある日我が家のママが新刊コーナーで「くるねこ2」を立ち読みしているのを発見。その後、うどん屋さんで落ち合うと買っていました。「もうあるよ!」と言い、慌てて返品しましたが(くるねこさんスミマセン・・・でも2だけ2冊あっても・・・)、初めて読むママさんまで面白がらせた「くるねこ3巻」の発売が待ち遠しいです。

  • 2008.07.05 Saturday
  • 14:50

原作もどうぞ

新装版 天璋院篤姫(上) (講談社文庫)
新装版 天璋院篤姫(上) (講談社文庫)
宮尾 登美子

大河ドラマの原作である『天璋院篤姫』を私は中学生の時に一度読んでいるんですがその時は家定がどうも好きになれなかったのです。ドラマの家定は虚けを装う飄々とした人物ですが原作の家定はひたすら気弱で泣いてばかりなんですよ。でも、篤姫のところにはちゃんと十日に一度とか通ってくるんです。そして「御台には誠にあいすまぬ」とか言いながらしくしく泣くんですね。で、そんな家定を篤姫は嫌いになるどころか『家定さまってカワイイ』とか『おいたわしい・・・』なんて想っているんです。それがどうも納得いかなかくてイライラしてました。こんなヘナヘナ男のどこがいいワケ?って。
今回読み返してみるとドラマには会話の中くらいしか登場しませんが篤姫には病弱の兄がいてお父さんもまた病弱。家族の中で健康なのってお幸の方と篤姫だけなんです。篤姫は病弱な男たちを見慣れていたんだなってことで篤姫が家定を嫌悪しなかったのがよく分かりました。篤姫にとって『男』というものは頼るべきものではなくて『支える』べきものだった、ということが繰り返し語られているんです。篤姫が家定に愛情を感じても違和感がないように書かれている。大人になって読み返すと家定は毒殺に脅えていてノイローゼになってもおかしくない状況だということが分かるし、篤姫が家定への愛情と薩摩の養父との間の板ばさみで苦しむ箇所は思わず読み込んでしまいました。それに原作では一緒にお花見したりとか、カステラを焼いてもらったりとか、結構仲良く打ち解けているんです。苦しむ家定を介抱したりもしていて、寧ろ、ドラマよりも二人のラブ度は高いので、そういった意味でも読んでいて楽しかったりします。なので原作もぜひどうぞ。
大河は原作とは家定の人物描写が全く違うし、篤姫もよりお転婆な感じになっています。でも、篤姫が家定への情愛と薩摩の斉彬の密命との狭間で苦しむという展開は同じで、ドラマには原作には表立ってない本寿院との確執なども入れてきてより強調されています。(原作では和宮との確執がメイン)
今回は篤姫は本寿院の画策により家定と引き離されます。最初に過労で倒れて気がついた時の家定は「御台に私は無事だと伝えよ」と言う。この時点でもう虚けじゃないじゃん・・・って感じ。それは周りも気づいていて「上様はこの頃お変わりになった」と語る滝山。今回、可哀想なのは篤姫ではなくおしがだと思う。せっかく家定の傍にいることが許されても家定が求めているのは篤姫で自分は身代わり・・・と理解している訳ですから更には「私は御台に逢いたいのだ!」なんて言われたら・・・可哀想過ぎる悲しいただそれでも彼女は何年も家定の傍にいれたんだからましか・・・。篤姫なんか一年ちょっとだし。
家定の命は年表的には後僅かなので二人があとどのくらい絆を深めることができるかが問題です。堺さんは「篤姫が『私は徳川の女』と腹をくくるきっかけには家定への愛情があったと思う」とインタビューで語っていましたが、今回も謂わばその布石。引き離されなければ篤姫は家定への身も細るほどの想いを思い知らされなかっただろうし家定は死ぬまで篤姫に「御台がいなければこの世から色が消えたようじゃ・・・我らは気が合うのう」という台詞を言わなかった。ここでお互いに愛があることを確信させなければ次回からの二人の政治的な立場での食い違いが生きてこない。愛があるからこそ篤姫は次回苦しむ訳ですから。
でも、慶喜って原作では「今の時代、誰がなっても将軍なんてうまくいくわけないしー。だるいっていうかー」みたいな無責任な態度で篤姫が泣くほど苦しむほどの男じゃないんだよなー。なんか篤姫の涙がもったいないっていうか・・・。
とにかく家定と篤姫のほのぼのラブが楽しみで見ているこちらとしては、次回も仲直りで落着させてほしいってことだけが希望です。間違っても仲たがいしたまま家定が倒れる、とかやめてほしい・・・。

  • 2008.06.23 Monday
  • 22:24

荒れた心にお手入れを

美しいお経
美しいお経
瀬戸内 寂聴

子供の頃、手塚治虫の『ブッダ』を読んでいてものすごく印象に残ったエピソードがある。私はどうも後味が悪くなるものが苦手なようで残酷なニュースやドラマのシーンではすぐにチャンネルを変えたり自分の部屋に逃げ込んだりしてしまうのだが、あの漫画は名作ではあるものの人間のエゴをあまりにもよく描いているものだから当然、後味の悪いコマのオンパレードである。修行僧たちもエゴ丸出しでブッダを陥れようとするものだから「こんなことして自分で自分が嫌にならないものだろうか」と子供心にブルーなき持ちになったものだ。そのせいかあの漫画の大筋は覚えていても内容は記憶から意識的にほぼ抹殺してしまっている。そんな中で私が唯一覚えているのがスダッタさんという長者のエピソードである。スダッタさんという人の名前は覚えていなかったのでウィキペディアで確認した。
大学の頃、仏教系に通っていたので仏教の先生に「ブッダの為にイヤな王様から土地を買おうとして全財産を金に替え土地に敷き詰めたけど足りなくて泣き出し、やっとの思いで売ってもらって大喜びする人」と説明したが分かってもらえなかった。偉大なブッダの偉業の中ではスダッタさんの善行など覚えては貰えなかったのかそれとも私の説明が下手だったのか・・・。おそらく説明下手のせいだろう。
スダッタさんは知らなくても、あの有名な『平家物語』のでだし、

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり・・・

を知らない人はあまりいないだろう。
中学校の国語の時間に大概習いますから。
スダッタさんがイヤな王様(これは私の記憶違いで実際にはジェータ太子という王子様だそうです)から必死の思いで買った土地が祇園精舎です。
まあ、それはさておき、私の記憶の中でスダッタさんは『ブッダの中でも唯一といってほど心を安らかにさせてくれた清涼剤のような人』なのである。
手塚治虫によって描かれたスダッタさんは鼻につく善人というよりも見ているこっちがはらはらするほどのお人よしぶりである。ブッダを篤く信仰しているというよりも「大ファン」という感じ。普通、全財産はたいて金に替えてまであんなヤナ野郎から土地を買おうとするだろうか。私だったらいやである。別の土地でいいじゃんと思う。太子にとっちゃ土地なんかどうでもいいのだ。スダッタさんを困らせて喜んでいるだけなのである。それなのにスダッタさんは必死の思いで金を敷き詰めていくのでだんだん王子も読者と共に引いていくという有様だった。結局、根負けした王子は土地を譲り、自らも布施を施しているのだが、王子に布施を起こす気持ちを呼び起こしたのはブッダではなくスダッタさんの熱いファン心なのだ。
今回、この本を読んで感じたことは幼い頃に触れたスダッタさんの揺るがぬファン精神(信仰とか帰依と呼ぶべきなのでしょうが・・・)に感じたことと同じ、ほのぼのとした、それでいて清清しく洗われたような感覚です。
子供の私があまりに過酷なブッダの生き様に読んでいて疲れてきた時にふと触れたスダッタさんの姿を未だに記憶の中に留めているように。残酷な事件や心が殺伐するようなことの多い毎日の中でふと触れて心がふんわりと優しくなるような、そんな美しい仏教に纏わることばと瀬戸内寂聴さんの分かりやすい解説がついております。
残念ながら前述した『祇園精舎の・・・』は収録されていませんが、私は中勘助の『鳥の物語』の一文が大好きになりました。

おとどの殿に
機の音きこゆ
織るはマンダラ
極楽のすがた
きり はた ちょう
きのうは菩薩
きょうはみほとけ・・・

中将姫は生きた阿弥陀さまに逢いたい一心で来る日も来る日も心をこめて曼荼羅を織ります。お父さんに殺されそうになっても曼荼羅が織りあがるまでは殺さないでと頼んで、寝食も取らずに曼荼羅を織り上げます。中将姫の一途な姿が美しい詩から伝わってきます。
装丁も美しくサイズもカバンに入れておきやすい新書版なのも◎。
疲れた心、荒れた心を洗い流し、お手入れするのに最適な一冊です。

  • 2008.06.11 Wednesday
  • 12:29

甘味処は女子の楽園

ひとくちの甘能
ひとくちの甘能
酒井 順子


―昨今の私達は、欲しい物は自分の力で入手、という”ゲット精神”に慣れすぎて、「思いがけずいただく」という嬉しさを忘れているような気がする。

この一文に思わず笑ってしまった。そう、そうです、その通りって。
子供の頃は「お菓子」というものは駄菓子を除けば「思いがけずいただく」ものだった。すごく特別で贅沢な味がしたものだ。
大人になった今となっては食べたいものはどこへでも並んででも買いに行ってしまうし、ふらーとデパ地下に立ち寄ってみたり。
お菓子は日常の喜びであり「特別」なものではなくなりつつある。
でも、未だにお菓子をいただく喜びは花束をいただく喜びに似て「特別」なものであることは間違いない。
「別腹」という言葉とともに「女子と菓子」は切っても切れない繋がりを死ぬまで持っていく訳だが、その繋がりも歳を重ねるにつれて微妙な変化が訪れる。ケーキよりも和菓子を好むようになっていくのである。羊羹なんか大して好きでもなかったくせに今は濃い目のお茶をお供に嬉々として口に運んでいる自分。葛きり、あんみつ、お団子に目を輝かせる自分。
いったいこの変化はいつから?と自分に問うてみてもいまいち判然としない。勿論、ケーキだって大好きだけど、餡子の魅力には若干見劣りする。
酒井順子さんのこの本はケーキからお団子まで数多の女子たちを「ひと時の幸福」に浸らせてくれる甘ーいお菓子を題材にしたエッセイ。
ちょうど『鉄腕ダッシュ』で紹介していて興味のあった「羽二重団子」が載っていたこともあり、あっという間に読んでしまった。
上記の一文は小川軒の「レイズン・ウィッチ」に寄せられたもの。
他にも、

―たとえば仕事に疲れた時、「そうだ、芋きんがまだ一個、余っていたハズ」と思い出した時の、あのちょっとした興奮。(「芋きんつば」より)

など「分かる分かる!」と通勤電車の中で読みつつ心の中で何度ぶんぶん首をタテに振ったことか。
酒井さん曰く「男にとっての居酒屋は女子にとっての甘味処」とのこと。
読むと仲良しの女の子を誘って甘味処へ行きたくなります。
あーあんみつ食べたいときめき

  • 2008.05.18 Sunday
  • 19:54

それでもこの世は美しい

ひねもす―A day of the sky
ひねもす―A day of the sky
高橋 健司,林 完次

あのベストセラー「空の名前」「宙ノ名前」というカップリング本を世に送り出した自然写真家・高橋健司さんと天体写真家・林完次さんの共著。
あの本は初めの頃、装丁がお揃いだった為、著者を勝手に同一人物と思い込んでいて違うんだと気づいた時ちょっと吃驚した覚えがあります。
このお二人の本を読んで、じーっと眺めていると、なんだかこの世のすべてのものが涙が出るほどいじらしくていとおしいもののように思えてくるのです。
林さんの月はほっとするような暖かさがあって心が安らぐし、満天の星は手の届かないものの圧倒的な美しさとスケールの大きさに何だか怖くなったり。
高橋さんの夕立の間、はっぱの影で雨宿りしていたカエルさんや春の日差しを受けるタンポポを見ていると、あまりに可愛らしさに胸が痛くなるほど。
お二人の写真を見ているうちにジャック・プレヴェールの詩を思い出してしまいました。

天にましますわれらの神よ
どうかそこに留まりたまえ
われらは地上に残ります
地上は、時々、たいへん美しいのです

どうすればこんな美しくていとおしい瞬間を捉えることができるのだろう…写真家というのは奇跡と遭遇することのできるお仕事なのかもしれません。
今回はそんなお二人の初対談も収録。撮影秘話やメッセージなども語られています。カメラのマニアックな会話もあり、写真に興味のある人には面白いかも。
お二人の写真を初めてみましたがどことなく似ているのです。しかも年齢も一歳違いで誕生月も同じだなんて。なんだか偶然とは思えないのは私だけ?

  • 2008.05.11 Sunday
  • 00:53

まるでお料理するように・・・

こころのレシピ―幸せと不幸のルール
こころのレシピ―幸せと不幸のルール
クリストフ アンドレ,Christophe Andr´e,高野 優,田中 裕子

今日も半日家の片付けをして過ごしました。
といっても連日掃除ばかりしていたので、それほど大掛かりにはせずに済みました。
ゴミを捨てて、洗濯をして、わんこの散歩をした後はにゃんこのトイレを洗い、ついでにカビていたお風呂場の椅子や汚れていたカーペットも洗ってお日様に干しました。換気扇も洗って気分すっきり嬉しい
晴れだったのでお布団と枕を干し、洗濯物も干して、大好きなミッシェルバッハのクッキーローゼとフェレロロシェでのんびりお茶をしました。
その後、予約していた美容院へ髪を切りに…。
結構伸びて鬱陶しくなっていたので鎖骨の下あたりまで切りました。
これでシャンプーとドライヤーがかなり楽になりますハート
美容院で「ANECAN」を読んでいたらリチャード・ギアが「安心できる環境でお茶を飲んだりすることが幸せの象徴っていわれているけど浅はかだと思う」と語っていました。だいぶ、ブルーな内容の映画に出演したようです。
大丈夫なのかな、リチャード・ギア冷や汗病んでるのだろうか…しょんぼり
そのうち、アットホームな映画に出たら正反対なコメントをしそうだけど。
だって映画の内容によってはささやかな幸せを肯定することがその映画自体を否定することになりかねないから。
でも、人間生きてるとささやかな幸せなんか目に入らなくなるほどの辛いことや悲しいこともあるものです。
何が幸せで何が不幸かなんてみんな一人一人違っていて当然なのですが、落ち込んだ時、きっと助けになってくれそうなのがこの本です。
著者のクリストフ・アンドレは「不幸になるにはレシピがある」といいます。
まるでお料理するようにある程度の手順に則れば不幸は回避できるのだ、と。幸せになる方法より不幸になる方法の方が実は明らかなのですね。でも、それを逆手にとっていけばある程度の「幸せの法則」は発見できるのでは?ということを精神科医である彼が素人でも分かりやすく平易な文章で(翻訳者の力も大きいとは思いますが)紹介してくれます。
彼曰く「幸せの敵は「不幸」だってみんな思っているけど、それは違う。幸せの敵は「怠惰」と「退屈」なんだ」とのこと。
これには全く同感でした。悲しみや辛さって、時間が解決してくれることもあるけど、怠惰と退屈だけは心の持ちようを変えない限り、乗り越えることができないのです。
幸せになる為の秘訣ってもしかして「感謝の心」なのかなーなんてゴールデンウィークの最終日にわんこと夕暮れの道を散歩しつつ思ってみたりしたのでした嬉しい

  • 2008.05.06 Tuesday
  • 20:11

読んでいるだけで幸せ〜

365日の幸福を呼ぶお菓子
365日の幸福を呼ぶお菓子
今田 美奈子

365日の一日一日に記念日や季節にちなんだお菓子をちょっとしたエッセイと一緒に美味しいそうな写真付で紹介している本なのですが…。
すっ…すっげー美味しそう!!!
どれもこれも食べたーいびっくり
と心の中でだらだらヨダレをたらしつつ、読んでいる間、ずーっとにこにこ笑顔でいられる本です(だから電車の中では読めません…)
自分や友人の誕生日をチェックして、そのお菓子をプレゼントするのも素敵だし、1月1日から順番に毎日1ページずつ読んでいくのも良いかも。
食べたことはあるけど知らなかったお菓子の謂れも分かるし「へえーこの日ってこういう日だったんだー」という記念日も分かる。更には勿論、お菓子の作り方も紹介されている。お菓子好きな人には一冊で三つも四つも美味しい本ですグッド

  • 2008.05.04 Sunday
  • 15:42

こんな本を待っていました


上品なのにかわいいプリンセス・マナーブック
上品なのにかわいいプリンセス・マナーブック
井垣 利英


ピンクの表紙と中身の綺麗なイラストに惹かれて読みました。
これまでのマナーの本のような堅苦しいしきたりなどは一切なく、ただ自分を磨き、人をも喜ばせる素晴らしいコミュニケーションを教えてくれます。
マナー・礼儀って何だろう?と茶道をもう十年近く習っている私はこの本を読んで改めて考えさせられました。茶道を習わなければ知らなかったこと、学べなかったことがたくさんあります。さりげなく人を気遣う優しい心、恥をかかず、恥をかかせない心遣い…そこには厳しくもほのぼのとした美しい世界があります。
この頃、礼儀やマナーは人に生まれつき備わってるものではないのだとしみじみ感じさせられます。親や師から教わったり、素敵な人の行動を見て真似てみたり…失敗を繰り返しながら日進月歩しながら見につけていくもの…だとすれば、逆に言えば学べば誰もがマナー美人になれるってことです。
そして、何よりも大切なのは人に尽くす心と尽くされたことに対して当然と受け止めず感謝してそれを現す心。
よく「お礼の気持ちを期待するなんて間違っている、そんな心は卑しい」なんていうけれど、一方的な関係はいずれ人間関係に歪を与えてしまうと思うのです。だから「ありがとう」の気持ちを表すことをけちってはいけないと思います。勿論、お礼を強要するような恩着せがましい態度もNGですが「ありがとう」のない関係はやはり寂しいと思います。
この本は素敵なお嬢さんになる為のきっかけつくりに最適なテキスト。
何度も繰り返し嬉しい気持ちで読み返したくなる、そんな素敵な本です。

  • 2008.02.15 Friday
  • 00:59

猫飼い必読の書

くるねこ
くるねこ
くるねこ大和


―また拾ったの? ばか! 

本屋さんで平積みされているのを見つけて気になって読んでみたら面白い!
でも、そこで買うのはぐっと我慢してポイントが溜まる本屋さんで購入するちまちました私…。
猫飼いならば読めば分かる、猫を愛して猫に愛され、時に虐げられ、振り回され…癒され…笑ったり大泣きしたりの日々…。
何故か美輪明宏先生っぽい麗人の姿で描かれている美輪のもんさんは他の猫と仲良くできないとこや飼い主に懐ききらないところなど我が家のめいちょに通じるとこがいっぱいあるし、空気読めないぼんちゃんは死んでしまったヘイちゃんに良く似ているし…、甘えん坊でくるねこさんにつきまとうぽ子ちゃんの無邪気さはやっぱり死んでしまったポルちゃんに似ていて、読んでいて笑っていたはずなのに気づくとちょっぴりしんみりしてしまいました。
子猫のもんさんが泣いているシーンでは電車の中で不覚にも涙が…。でも、もう一度読んでもやっぱり同じ箇所で泣けてしまうのです。

―また拾ったの? ばか!

ぽ子ちゃんの怒りマークが懐かしくて部屋でぶっ倒れて笑いました。
我が家のめいちょも私が子猫を拾って帰る度に「しっぽばん!」をしたものです。結局、どの子とも仲良くなれなかったなあ〜。

「もう拾わないよ。めいちょさんが一番だよ」

と約束した日からただの一度も「しっぽばん!」は見ていません。
でも、この本を読んで、今では世にも珍しい子猫にマジギレするめいちょをなんだかあったかくも切なく思い返してしまったのでした。

  • 2008.02.09 Saturday
  • 22:16

古典を読んで綺麗になろう

綺麗になる古典美人道
綺麗になる古典美人道
大塚 ひかり


読んで久しぶりに「古典好き」の血が騒ぎました嬉しい
古典を読んでいて楽しいのはなんといっても、どこまでいってもピリオドのこない美人の描写だ!と思っている私ですので、このエッセイは実に面白かった。
古典の中に登場する美人や平安時代の美容に関する解説は読んでいて正に一冊で二冊楽しいハートって感じ。
古典好きな人は美容に目からうろこだし、美容好きな人は古典の面白さに目覚めるだろうし、内面外面共に磨けるという大和撫子必読の書と申せましょう女
平安時代の肌荒れの直し方やシミの消し方なんかも興味深いし、女子の昼寝姿は見苦しいか?とか、当時からあった不眠症や、纏う衣の色の効果、匂いがどれだけ媚薬になり得るか、当時の美女の姿勢って?などなど、読んでいてなんともいえずに楽しく興味は尽きなくてページをめくる手が止まらない。
久しぶりに『枕草子』や『堤中納言物語』を読み返したくなりました嬉しい

  • 2007.08.18 Saturday
  • 21:46

わたしがとってもほしいもの

でかした、ジーヴス! (ウッドハウス・コレクション)
でかした、ジーヴス! (ウッドハウス・コレクション)
Pelham Grenville Wodehouse,森村 たまき


毎日毎日暑〜い日々が続いています。ついには金曜日から会社もお盆休みに突入したものの、当然金曜日もせこせこ働いていました。前もって10日からお休みですって知らせてあるのにじゃんじゃん鳴る電話・・・。
もちろん、明日も明後日も仕事です・・・。
働きながら「ほしいものリスト」なんか作ったりしたら楽しいかも・・・と思い、「なんかあるかな?」と考えてみる私。

(とりあえずーウッドハウス全部欲しい! 翻訳されてるのは全部!)

この頃、どんどん翻訳が進んでいるウッドハウス様。全部集めたりしたらかなり本棚が埋まりそう。当然、1冊のお値段も結構しますので全部となると・・・おいくらでしょうか・・・バリバリキュー☆てなものです。(関西ローカルですみません・・・)
それでも読むと幸せで顔がにんまりしてしまうウッドハウス。
抱腹絶倒の玉手箱・ウッドハウス。
冷たいアイスティーでも飲みながら昼下がりにのんびりとウッドハウスを読んで笑っている、なんていうのが私の理想の夏休みです。
今年はその理想からはかなり遠いのが残念ですが・・・。
お給料が入ったら1冊でいいからウッドハウスを買ってささやか〜な幸せに浸ることにしましょう。やっぱり伯爵ものかなあー楽しい

  • 2007.08.11 Saturday
  • 23:27

1000万人青女の聖書

青女論―さかさま恋愛講座 (角川文庫)
青女論―さかさま恋愛講座 (角川文庫)
寺山 修司


私が子供の頃「星の瞳のシルエット」という少女漫画が「りぼん」で連載されていてそのアオリ文句が「1000万人乙女の聖書」だった。たぶん担当編集者さんが考えたんだろうけど今でもちゃんと覚えているのだからそれなりにインパクトのあるアオリであったわけだ。ちなみに「聖書」は「バイブル」と読みます。念のため嬉しい
この本を手にとったのは表紙の和服姿の女の子がいかにも「乙女」していて素敵だったから。で、読んでみたらすごく面白くて「これは正に「青女の聖書」だな」と思った次第。ただなあ〜ひとつ惜しいのは、発表された年代が古いせいで今とはだいぶ隔たりがあるところ。女性の恋愛感や貞操観念なんかはだいぶ変わっちゃっているので新鮮さに欠けるという部分はある。ただ逆に考えてみれば一昔前の時代にこれだけ発想の転換を図って当時とすればかなり新鮮な「乙女の指南書」を書いた寺山修司という人はただ者ではない、という見方もできる。特に面白いのが第十三章の「「女性論」終点検」色んな作家の書いた女性論を比較検討している訳なんだけど、読んでいてかなり笑えた。人間は矛盾に溢れているけれど中でも乙女は色んな矛盾を抱え込みつつ猫のようにお澄まし顔してられるものなのです。
最近乙女心がたるんでいるなあ〜とふと思われた方はバッグの中に忍ばせて、通勤通学の電車の中ででも読んでみてはいかがでしょうか。乙女の夏の読書に最適です女



  • 2007.08.11 Saturday
  • 22:18

ああ・・・下巻が待ち遠しい

西遊記〈1〉 (文春文庫)
西遊記〈1〉 (文春文庫)
平岩 弓枝


ずっと本屋さんに行く度に手にしてはいたのですが「下巻が出てから・・・」と思っていました。8月に下巻が出るとのことだったのでいそいそと買って読み始めたら、悟空がすごく純粋で可愛らしくてずーっと読んでいました。
文章がすごく美しくて更には挿絵がすごくすごく可愛くて、何度読んでも心が洗われる気がします。
頑なな悟空が少しずつだけど三蔵としっかりと師弟の絆を結んでいく様はほのぼのとしてみたり、ほろりと泣かされてみたり。
三蔵と悟空以外にも悟空と花果山の山神のあたたかい親子のような関係や旅の一行を見守る観音様、竜王、山神たちとの触れ合いも微笑ましい。
見栄っ張りで嫌な奴にしか思えない猪八戒の意外な義理堅さや屈折した心の理由、沙悟浄の愚直さ、そんな彼らが少しずつ信頼関係を築いていく様が丁寧に描かれています。
大好きなのは悟空がお師匠さまの着物をせっせと洗う挿絵。蓬田やすひろさんの描く悟空は口元と目元が猫っぽくて可愛いのだけれど、小さな悟空の健気な姿が本当に愛らしい。
で、続きは何日頃に出るのだろうと調べてみたら9月に延期になっていました・・・がーん冷や汗

  • 2007.08.02 Thursday
  • 23:04

タイトルの通り・・・みーんな出てきます☆

オールスター★プロジェクト (1) (ウィングス文庫―パーム)
オールスター★プロジェクト (1) (ウィングス文庫―パーム)
伸 たまき

タイトル通りひとクセもふたクセもあるパームの個性派集団が勢揃いしてヤクザ相手に架空映画の吊棚を仕掛ける何とも痛快なコンゲームが表向きのストーリー。実はその裏では過去の国家機密の事件を巡ってCIAが陰謀をめぐらせていた・・・。映画「スティング」と国家陰謀サスペンスが見事にミックスしたスピード感のある読み応えはストーリーテラー・伸たまきのなせる技。見所はカーターやアンディ、フォレスト夫人などのいつものメンバーたちが役割を与えられて玄人はだしの見事な演技を見せてくれること。芝居っけ洒落っけたっぷりの劇中劇が楽しいvv また主人公・ジェームスとエティアス・サロニーの過去の因果が解き放たれる過程はせき止められた川が海へと流れ込んでいくようなカタルシスを味わわせてくれます。キャラクターが更に増える続刊「愛でなく」も好きですが、私はこの頃のシドの大人しい性格とかメンバーにあまり深刻さのないハチャメチャな感じがすごく好き。

  • 2007.07.14 Saturday
  • 23:41

読めばスカッすること間違いなしです

天から降ってきた泥棒―ドートマンダー・シリーズ (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)
天から降ってきた泥棒―ドートマンダー・シリーズ (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)
ドナルド・E. ウェストレイク,Donald E. Westlake,木村 仁良


盗みのテクニックとアイデアは最高なのにどーしてだかいつも不運に見舞われてしまう天才泥棒・ドードマンダー。そんな彼がケルプやマーチらいつもの個性溢れるメンバーたちと何と『カリオストロの城』よろしく高層ビルに幽閉された美しい姫君を救い出すことに・・・?という何とも愉快痛快なドタバタ活劇。もちろんビルの中にわんさかあるお宝もそっくりいただいてしまおうって計画だけど果たしてうまくいくのやら・・・。救出される姫君こと修道女のシスター・マリア・グレイスのユーモア溢れる機智、攫われてしまった仲間を救い出そうとする修道院のシスターたちのお茶目で大胆な行動力。そして相も変らぬドードマンダー一味のハチャメチャっぷり。それらが見事にシェイクされてページをめくるのがもったいないほどの面白さである。流石はウェストレイク☆ ストレスが溜まっている時、笑いに飢えている時に読めばコメディ映画を見たような爽快な読後感が得られます。

  • 2007.07.14 Saturday
  • 23:33

頑固爺さんと天然孫のほのぼの家族ゲーム

小公子
小公子
フランシス・ホジソン バーネット, 若松 賤子, Frances Hodgson Burnett

「僕、侯爵にならなくツても、矢ツ張り。お祖父さまの子なンですか? 先の通りにお祖父さまの子?」
「おれの子かなンて、おれの息のある中は貴様はいつまでもおれの子だ、それに貴様の様に、おれの子だと思ったのは、他に誰もない気がするんだ」

あえて言うなら岩波文庫で読んで下さい。この古〜い訳文のインパクトは忘れがたいものがあります。角川の読みやすくてドラマチックな訳文も捨てがたいですが・・・。とにかく天然のセディとそんなセディの可愛さにとことん参ってしまっているドリンコートの孫馬鹿爺様のハートウォーミングな家族ゲーム。捻くれものの爺様がセディの前では何とかいい人でいようとする姿の涙ぐましさときたら、ホントに「いい人」になっちゃうより、ずっと好感が持てます。馬に乗って駆けていく幼い孫を見ながら消えていた情熱が蘇るシーンは思い出すだけで感動的です。血の繋がりの中で孤独な人間がやっと見つけ出したかけがえのない愛情の対象・・・。霞がかった世界がぱっとカラーになったかのように爺様の人生が変貌する様が短い文章の中で見事に表されています。マリアの微笑みと意外な策士の面を持つセディのママや渋い魅力を発揮している弁護士のハヴィシャムさんも素敵vv しかし本当に大物なのは可愛いだけで漁夫の利を得ちゃうセディなんだろうな〜。後半はちょっとしたミステリーな雰囲気も味わえて一気に読ませます。爺様にも格好良い見せ場アリです。とにかく名作。子供だけのものにしておくのはもったいないです。
ちなみに画像は数年前にNHKでお正月に放送されたBBCのドラマ。かなり丁寧に作られています。イギリス貴族に興味のある方やメイドさん好きにもオススメですラブ

  • 2007.07.14 Saturday
  • 23:02

タイトルの謎は読めば分かります


十三歳の仲人―御宿かわせみ〈32〉 (文春文庫)
十三歳の仲人―御宿かわせみ〈32〉 (文春文庫)
平岩 弓枝

テレビドラマにもなった大人気シリーズ。元同心の娘で今は女手で宿屋を切り盛りする、るいとその恋人で与力の弟である神林東吾を中心に繰り広げられる幕末の市井の人々の愛憎劇。所謂お江戸が舞台のミステリーなのだけど、ほろりと泣かされたり、しみじみしたり、コミカルで笑ってしまったり、ほのぼのしたりと一冊の中にもいろんな味があって楽しませてくれる。しかも魅力的なキャラクターが満載ですいすいと読めてしまう。ちなみに私は東吾と東吾の幼馴染である同心の畝源三郎、将軍様御天医の御曹司・麻生宗太郎のトリオが好き。好奇心旺盛で行動派の東吾。真面目で堅物だけど人一倍人情に篤い源さん、一見、のほほ〜んとしながらも意外とシニカルで鋭い発言をする宗太郎は本当に名トリオで三人がからむシーンは読んでいて楽しい。業平か光源氏かと例えられるほどの美形である東吾の兄・通之進やその妻で観世音菩薩様みたいに美しくて優しい香苗の仲良し夫婦も一押しです。今では巻数も進み、三人もそれぞれ結婚し子供が出来て成長し、通之進夫婦も養子を迎えて子供たちが主人公になる話も増えて楽しい限り。源三郎の息子・源太郎と宗太郎のお転婆娘・花世の幼い恋の行方も楽しみですが今巻は東吾とるいの一人娘千春が活躍する物語「十三歳の仲人」がオススメ。不器用でうまくいかない大工と女中の恋を子供たちが真っ直ぐな心で応援する様子がすごくいい。子供に一喝されて男泣きに泣く大工が・・・悲しい
ほんと、不覚にももらい泣きしてしまいました。すごく素敵な話です。

  • 2007.07.14 Saturday
  • 22:46

ドラえもんたちのスラップステイック

ドラえもん (5) (てんとう虫コミックス)
ドラえもん (5) (てんとう虫コミックス)
藤子・F・不二雄

ドラえもんの中で一番大好きなのはタイムパラドックスを駆使したイ痢屮疋蕕┐發鵑世蕕院廖子供心にも面白い話だな〜と感心し、未だにイ世韻麓衒せません。とにかくラストキレて大暴れするドラえもんの形相は子供心に脳裏に焼きついております。この頃のドラえもんはまだスラップスティック色が強くてすごく楽しい。あまりにシュールな正義の味方オシシ仮面もはずせません。獅子舞そのものじゃん!ちょっとは格好良く描いてやってよ。正義の味方なんだからさあ・・・。そして不朽の名作「さよならドラえもん」はドラえもんが眠っているのび太の傍に座って泣いているシーンに読む度に涙します悲しい
※最終刊・最終話の「ガラパ星から来た男」もタイムパラドックスがテーマだった。藤子不二雄って最後までSF好きなんだなあ。脱帽ですしょんぼり

  • 2007.07.14 Saturday
  • 22:35

読めば綺麗になりたくなる本

コスメの魔法 (1)
コスメの魔法 (1)
あいかわ ももこ

少女漫画の中では久しぶりに面白く読めたマンガ。ちょっと強引過ぎる美容部員:高樹礼子が美に悩めるお客様をコスメで美しくするという単純明快ながらもちょっぴり奥が深いストーリー。私は肌が弱いせいであんまりメイクしないんですけど、この本読むとしたくなりますね〜。一重瞼を印象的にするコツなんて3○年間一重瞼で生きてきた身としては結構そそられました。「美しくない心では美しくなれない」というのは結構納得できます。特にね不器用な人ほど逆に人生うまくいかなくなります。最近になってやっと妬みとか焦りとか羨んだりとかいう「負」の感情に偏ると本当に何事もうまくいかなくなるんだなぁ〜としみじみ感じてるので余計に沁みたのかも。主人公は客に向かってかなりハッキリ物事を言う性格で特にキメ台詞の「犯罪です!」は「そ、そうかも・・・(汗)」と読んでるこっちがギクリとしてみたり。コスメダイスキな人もあんまり興味な〜いって人も実は苦手・・・な人も面白く読めると思いますよ。たまに当たり外れありますけど、私はコンプレックスを持っているお客様がキレイになる話が好きです。それにしても、私だってこんな化粧品コーナーあったら絶対に行きたい・・・(切実)2週間でキレイになれるんだもんなぁ・・・。 とりあえず、これを読んだからって綺麗にはなりませんが、少なくとも綺麗になりたくなることでしょう女

  • 2007.07.14 Saturday
  • 22:24

女子百人に百の美容あり

肌実例―美肌を作る40の実例と80のヒント
肌実例―美肌を作る40の実例と80のヒント集
チェリーハウス

みんなが試してみてよかった美容を検証してみよう!という本なのですが、とにかく読んでいてお役立ちな上に楽しい嬉しい
私はこんなことしてるけど、結構良かったよ〜というようなガールズトークな本で気軽に読めるのですが、ちゃんと美容ライターの検証が入っているのでガゼではなくてちゃんと根拠はある訳です。紹介されているどれもが簡単にできるし、やってみたくなるものばかりです。チェリーハウスといえばおなじみのおだんご頭の女の子が今回も登場。みんなの共感を集めるとほほっぷりを披露してくれています。反応がいちいちリアルなんですよね。せっかくの美容をやりすぎてだいなしにしてしまったり、効果に一喜一憂したりとなんだかわが身と重なって愛しくなってきます。
個人的にこれはやってるなあ〜というのは「Lシステインの摂取」と「黒酢を飲む」。やったことがあるのは「米ぬか風呂」「玄米食」。ぜひやってみたいのは「サプリジュース」と「コラーゲンの摂取」「しょうが風呂」「黒ゴマプリン」ですね。これを読むとしみじみするのは女子が百人いれば百通りの美容があるんだなあ〜ってこと。綺麗なあの人の綺麗の秘密を知りたい人は、ぜひ。

  • 2007.07.14 Saturday
  • 22:00

ラキのニューモードに注目です☆

F.S.S.DESIGNS〈2〉ADDLER:J¨UNO
F.S.S.DESIGNS〈2〉ADDLER:J¨UNO
永野 護

今日は発売日ということで会社帰りに書店に行ってきましたよときめき
前回はアマテラス側がメインでしたが今回はその他の国が紹介されています。個人的にはミッション・ルースの家系の紹介が嬉しかったです楽しい
結構あちこち血がつながっていて、結局、みんな親戚なんじゃん!って感じです。
ルースの祖母にあたるアラド・バスコ・スバースの顔が好き。姉にあたるネリスの方が美人なんだけど私はアラドの優しそうな顔が好みでした。前回のフォーカスライトもそうなんですが本編にあまりからまないキャラクターの先祖の紹介が妙に読んでいて楽しいのです。
あとおでかけラキもかなり嬉しかった。FSSの二巻ではロリータか一昔前のアイドルか?ってくらいなファッションでしたが、魔導大戦でのファッションは露出も多いし(星団法完全無視だよな・・・冷や汗)、ミニスカートじゃなくてかぼちゃパンツというのが・・・ラキにしか着こなせないよ、こんな服! ラブリーだなあ・・・。早くこの格好でソープと状況をわきまえないラブラブを展開するラキが見たいものです。だって・・・戦場にあの格好はないでしょう。ソープとラキの天下無敵バカップルには何を言ったところで無駄でしょうが・・・しょんぼり

  • 2007.07.10 Tuesday
  • 20:53

早起きは美容に効く?

朝型人間になれる本―健康・美容・仕事に効く (幻冬舎文庫)
朝型人間になれる本―健康・美容・仕事に効く (幻冬舎文庫)
美波 紀子

この本はこれまで読んできた早起き本の中でも一番分かりやすかったです。
なぜなら、この本は過去にさまざまな人が出した早起きの本を噛み砕いて作者の体験を交えて書かれたものだから。だから、もういろんな本を読む必要はなくてこの本さえ読めばいいのです。早起きできなかったが故にひどい目にあってきた作者の体験は早起きが苦手な人にとっては深く頷けるものばかりです。ああ、泣きたいくらいに分かる、その呪わしい気持ち・・・冷や汗
逆にちょっと早起きするだけで自分を褒めてあげたい気分。朝から楽しく一日をスタートするのか、それとも泣きたい気持ちで駅まで走るのかは15分早く起きるか否かにかかっています。この本では早起きは美容に効くと力説しています。美しくなるにはまず早起きから??

  • 2007.07.04 Wednesday
  • 22:16

なんでこーなるの?


エムズワース卿の受難録―P.G.ウッドハウス選集〈2〉
P.G. ウッドハウス, P.G. Wodehouse, 岩永 正勝, 小山 太一

なんとも愛すべきおじいちゃま、エムズワース伯爵は豚と南瓜と薔薇を愛するのほほんとした紳士。そんな伯爵様の平穏な日々をかき乱すのは強権を振りかざす妹、惚れた腫れたの大騒ぎをしている姪っ子、ドッグビスケットを売りさばくバイタリティ溢れた次男・・・エトセトラエトセトラ!あ〜もう、誰かお願い助けてやってよ!なんでこーなるの〜?と読んでいる最中に頭を抱えて爆笑すること必至。とにかく伯爵様ってば正月の独楽みたいにくるくる回されちゃって、あれまあ。開いた口が塞がらないとはこのことです楽しい個人的に大好きなのは伯爵様が頑張っちゃう「伯爵とガールフレンド」とドタバタがドタバタを呼んで収集がつかなくなっていく「ブランディクス城を襲う無法の嵐」。ウッドハウスはジーウスものも大好きだけどやっぱりエムズワース伯爵の魅力には脱帽。一度読んだら虜になること間違いなしです楽しい

  • 2007.07.02 Monday
  • 22:24

人生短し恋せよ乙女


実戦!恋愛倶楽部
一条 ゆかり
この人の描く『プライド』は結構ドロドロであまり読後感は良くないのですがある意味すごく正直に人の感情の割り切れなさを描いていて面白い。
育ちの良いお嬢様(現在は落ちぶれている)と母親から愛されずに育った女がオペラ歌手として女としてのし上がり対決していく話な訳ですが、この漫画を読んでいると親から愛されないということがどれほど人の心に深い傷跡を残し、本来なら幸せになれた女の子の目を歪ませてしまうのかということをまざまざと見せつけられて辛くなる。こやまゆかりさんが『KISS』で連載している『2分の1の林檎』と共通点が多い。こちらも方や両親から愛情を込めて育てられた前向きな女性、方や母親に愛されずに育った屈折した女性だ。共通点は屈折しながらも上昇志向が強くて根性があること。ある意味生命力はあるので妙な魅力があるんですよね。勧善懲悪な話よりも引き込まれてしまうという点ではお昼のドラマと同じかもしれません楽しい
そんな一条ゆかりさんの書かれるエッセイな訳ですが漫画も交えながらの恋愛論は笑える中にも納得できる箇所が多くて「あーそうそう」と頷けるのです。恋愛というよりも人間観察の本?って感じ。男ばかりじゃなくて女のこともバッサリ。
くらたまさんのだめんずの本にちょっと似ているのですが、くらたまさんの本よりきついです。読んで思い当たることの多い人には痛いかもですがその痛さも笑い飛ばせる面白さなのでぜひ。読み終わったら前向きな気持ちになれているかも楽しい

  • 2007.07.01 Sunday
  • 01:06

雌伏十年


敵は海賊・正義の眼
神林 長平

ついに眠れる竜が眼を覚ましてくれました。
以前に新刊を手にしたのは十年前・・・十年の間にあまりにいろんなことがあって「十年一昔」とはよく言ったものだと思います。
でも、眠っていたのはこのシリーズに関してで他にはちゃんと作品を出しておられたんですよね。ただ私はあくまでも『海賊』ファンなので他に神林先生の作品は読んだことがないのですが・・・。十年ぶりの海賊課の面々ですが、難しいSFをお書きになるのに疲れてちょいと骨休めでしょうか? それとも映画「パイレーツオブカリビアン」の人気にあやかろう・・・とか?
昨日、書店で見つけて、やっぱりどうしても欲しくて今日購入し、同じく海賊課大好きの友人に電話で報告までしてしまいました楽しい
高橋葉介先生の「夢幻紳士」の連載も終わり、ちょっと寂しかった頃にこれですよー。去年から今年にかけてはお気に入りの作品のリバイバルが立て続けに起こっていて本当に幸せですときめき
ちなみにシャムネコ・ココの新刊も出ていましたが、ブラウンさんのこのシリーズは回数を重ねるごとにやばいくらいに薄くなっていきます・・・。お陰で一日で読めてしまうのですが・・・今回は衝撃の展開が待っているそうで・・・ちょっと立ち読みしてみてすぐには買う気になれなくて置いて帰りました。あれってどうなのかなあー。今さらそこまで方向転換しなくても・・・しょんぼり


  • 2007.07.01 Sunday
  • 00:10

少女たちの優しくも切ない学園生活

マリア様がみてる フレームオブマインド (コバルト文庫)
マリア様がみてる フレームオブマインド (コバルト文庫)
ひびき 玲音


前回、祐巳と瞳子が姉妹に・・・というところまでいったので続きを楽しみに待っていたのですが、今回は写真に纏わる番外編を集めた短編集でした。
普段は薔薇さまや妹たちに焦点があてられているのですが今回は彼女たちは短編を繫ぐ中継ぎ役や脇役として登場し、普段は脇役のキャラクターたちの学園生活の一コマに焦点があてられています。ちょっと物足りないな・・・という気もしたのですが、読んでみると結構面白かったです嬉しい
気に入ったのは「光のつぼみ」。祐巳と可南子がどうやって出会ったのか、という謎が解明されます。可南子の祐巳を慕う気持ちには「妹になりたい」という欲はなくて、そういう彼女が物足りなくも好きだった私にとっては読んでいて嬉しい短編でした。人の幸せを喜べる可南子の成長が愛しいです。
読んでいてやりきれなかったのは「不器用姫」と「三つ葉のクローバー」。まだ高校生の女の子たちの小さな過ちや心のすれ違いが生んだ小さな悲劇。
「三つ葉のクローバー」は女の子同士なので毒々しさがないのですが、これがフツーに男の子が相手だったら自分は努力をせずに他人任せのインスタント恋愛ばっかりしているとんでもない女、になってしまうのが面白いところです楽しい女の子同士だと毒が消されてなかなか可愛らしい少女小説として読めてしまう訳です。ちゃんとオチで大事なことに気づくのも読後感を爽やかにしています。でも、彼女の自己本位な行為によって引っ掻き回されぶっ壊された姉妹たちはどうなる?というのも気になる訳ですが・・・冷や汗
「不器用姫」はあまり読後感はよくないけれど一番印象に残りました。
どちらが被害者で加害者なのかは主観によって入れ替わってしまったりするのですよね。まだ世間ずれしていないからこそ相手に対して慮れずに自己本位な感情で突っ走ってしまう訳です、お互いに。ただなあ・・・説明してもらわないと分からないこともあるじゃん・・・と思ってしまうんですよね。苛められた、と思っている女の子の立場から読めばまた受け取り方も変わるかもしれませんが、最後に友達連れてきてそこまで酷いことが言えるならもっと早くに言葉を選んで言えただろ?と思ってしまうのはそれこそ私の考えが足りないんでしょうか。彼女は我慢して最後にキレることで自分を被害者に仕立て上げたと感じてしまったのですが。今更ながらにキレるという行為はすごい破壊力だなあとビビりました冷や汗
だいたい「嫌でも学校で会ってしまうかもしれないけど」って言ってくれる先輩に「出てってくれとは言えないから仕方ない」みたいなこと言ってたけど・・・言ってるじゃん。だいたいあんたが後から入学したんだろーが、そこまで言う権利があんのか?と軽い怒りまで覚えてしまったんですが・・・。
それまでは、確かに思い出したくもない嫌な過去があると新しい環境でリセットしたいってことあるよねー分かる分かる、って気持ちだったのに、この台詞ひとつでとたんに憎たらしい女に感じてしまいました怒り
とりあえず、祐美と瞳子の物語の続きが楽しみです。

  • 2007.06.30 Saturday
  • 23:50

ついに完結です☆

夢幻紳士 迷宮篇
夢幻紳士 迷宮篇
高橋 葉介

・・・若旦那・・・あンたいったい何を敵に回しちまったんだよう・・・

ハヤカワミステリで連載されていた夢幻紳士もついに《迷宮篇》で完結です。後書きを読む限りでは結構行き当たりばったりにお描きになられてたっぽいですがラスト綺麗にまとまっていて読んでいる方も気分すっきりです楽しい
いやあ、面白かった〜楽しい
貪るように読んで、読み終わった後、思わず溜息が出ました。
前回は魑魅魍魎でしたが今回は次から次へと無関係な人間たちがマミさまを襲います。
いったい、これは誰の差し金なのか・・・。
ですが流石はマミさま、しれっとしたものです。

・・・まあ、身にオボエは 星の数ほど有り過ぎるのです

なんて言っちゃってますしょんぼり
読んでいて嬉しかったのは《逢魔篇》のヒロイン(?)手の目ちゃんの登場。
彼女メインの話「心臓」のラストページのマミさまってばすごい格好いいんですけど、ちょっとどうしよう、みたいな冷や汗
これから読み始める方は《幻想篇》からどうぞ嬉しい
素敵な夢幻紳士の世界にどっぷりと浸かって心ゆくまでご堪能下さいハート

  • 2007.05.24 Thursday
  • 22:40

ほのぼのと怖い、大人の童話


夢幻紳士 (怪奇篇)
高橋 葉介

――お兄さま 花火・・・花火が見える・・・とってもきれい・・・

やっと《怪奇篇》の新装丁が出ました。
でも、アサヒソノラマからではなく早川からでした。
本棚に並べた時のこともちょっとは考えてよ〜しょんぼり
でも、内容には大満足楽しい
残酷な内容ばかりなんだけど、高橋葉介先生のホラーはどこかほのぼのしていて読んでいて楽しいです。
戦前を舞台しているせいか背景も古めかしくてまるで童話のよう。
それに作品中誰よりも残酷なのは主人公である夢幻魔実也だし・・・冷や汗
特に好きなのは第十四夜の「花火」。
亡者たちが楽しそうに花火見物をする場面はなんともいえず悲しくて優しい気分にさせられます。
花火ってドラマCDとか朗読とかしてもいい味出しそうです。
ただし相当声のいい方でないと務まらないでしょうが・・・マミの声は嬉しい
そしてそして《迷宮篇》ついに今月出ます!
やったぁー!


  • 2007.05.16 Wednesday
  • 22:02

うわあ、久しぶり

銀河おさわがせ執事
銀河おさわがせ執事
ロバート・アスプリン, ピーター J.ヘック, 月岡 小穂

ほんと、久しぶりに新刊を見て即買いしました。
ロバート・アスプリンのドタバタコメディ「銀河おさわがせ」シリーズ。
今回も大富豪の隊長・ウィラード・フール率いる個性派集団オメガ中隊がドタバタ騒ぎを繰り広げます。しかも、これまでは絶対的に頼りになる唯一の常識人・スーパー執事のビーカーが駆け落ち?しちゃったもんだからご主人様は大ショック冷や汗
慌てて後を追いかけるフール、そのフールの後を追いかけるトラブルメーカーの部下二人。一方、隊長不在の中隊はゴルフ大会の真っ最中・・・。
「銀河お騒がせマネー」ではアイス・ビッチなんて呼ばれていたラヴェルナがビーカーの前では素直で可愛い女性になっているのがなんともいえず微笑ましい限りです。ビーカーに逢いたい一身で宇宙軍にまで入ってしまうラヴェルナにはもう「アイス」なんて表現は相応しくないですね。末永くお幸せに拍手
それにしても・・・まだ読み終わっていないのですがちゃんと大団円となってくれるのか見ものです楽しい

  • 2007.04.26 Thursday
  • 23:23

お風呂で熟読

日経 Health (ヘルス) 2007年 05月号 [雑誌]
日経 Health (ヘルス) 2007年 05月号 [雑誌]
日経ヘルス, 龍村 修

今月号の「日経ヘルス」は実に充実してますよ。
雑誌がほぼまるごと女性ホルモン特集なのですがいろんな角度から特集を組んでいて読んでいて実に面白かったです。
女性の人にはぜひぜひオススメします。
このお値段でこの内容は本を一冊買うのに比べればお得だと思います。
寝る前にベッドの中で読んだりお風呂で半身浴しながら読んだりしているのですが「そういえば基礎体温測る機械をもらったけどまともに使ってないなあ〜」とか「保湿ケアする美容グッズ買ったけどまともに使ってないなあ〜」とかはたと気づいて取り出してみました。
ぜっかく持っているのに使っていないだなんて宝の持ち腐れなのでこれからは真面目に使ってみることにします楽しい

  • 2007.04.22 Sunday
  • 01:00

待ちに待った・・・

《新装版》夢幻外伝I
《新装版》夢幻外伝I
高橋 葉介

待ちに待った朝日ソノラマの夢幻紳士復刊二巻目です。
てっきり《怪奇篇》が先に出るものを思っていましたが何故か《外伝》が先に出ました。ちょっと不安・・・《怪奇篇》も無事に出ますように!
今回は読みたくても本が手に入らず読めなかった「夜の劇場」が読めて大満足です。ほとんど江戸川乱歩なんですよね、お話のノリが。不気味で怖くてそれなのにオチが知りたくて読まずにはいられない、という。
ひさびさに本を読んでドキドキワクワクしました。
怖いのは苦手なはずなんですが・・・ほんとになぜか高橋葉介先生のだけは平気じゃないのに読めちゃうんですよ、夢幻紳士は特に。
次はハヤカワから《迷宮篇》ですねー。楽しみ楽しい

  • 2007.01.23 Tuesday
  • 00:02

なんだかいろいろ楽しみです☆

マリア様がみてる (クリスクロス)
マリア様がみてる (クリスクロス)
今野 緒雪

掃除が終わったらご褒美としてのんびりしたいと思っていたところ、風水旅行以外にもいろいろちっちゃい幸せが!

ヽ擇靴澆砲靴討い織轡礇爛優魁Ε灰灰轡蝓璽困虜膿郡が出た
楽しみにしていた「マリア様が見てる」の最新刊が出た
すごく乙女ちっくな映画「オーロラ」の公開
ぅルスティンがすごくキュートな「マリーアントワネット」の公開

というお楽しみがハート
頑張ってお掃除を片付けて堪能したいと思いますときめき
これで「プリンセス・ダイアリー」の最新刊が出てくれたらなー楽しい
とりあえず昨日はたまっていた雑誌を処分しましたー。
そして今日、お仕事の帰りにダイエーを覗いたら松居棒が売られていました。商品化されているというのは聞いていましたが・・・冷や汗
確かにこれで洗濯槽の縁を擦ったら綺麗になりそうですよねー。
買うどうかはもうちょっと部屋を片付けてから考えます・・・。


後日談:「クリスクロス」読みました嬉しい 祐巳の成長ぶりが感慨深かったです。瞳子の屈折からしてみれば祐巳の純粋さって妬ましいくらいに羨ましいでしょうね。でも、祥子の言うとおりなんですよね。傍にいて自分の嫌なところを見せつけられるのは辛いけど、その人のことが大好きなら傍にいられないよりずっといいのですよ。人は多かれ少なかれ感化されていくものだから大好きな人の傍でいい意味で感化されていけることって素敵なことだと思います。祐巳が祥子との関係で傷つきながら己を不甲斐なく思ったりしながら成長したように瞳子もそうなっていけたらいいですねラブでも、あの終わり方じゃ続きが気になって・・・しょんぼり

  • 2006.12.26 Tuesday
  • 21:26

さあさあ大掃除

松居一代の超(スーパー)おそうじ術
松居一代の超(スーパー)おそうじ術
松居 一代

暮れも押し迫ってきて大掃除を意識してか洗剤のCMが増えましたね。
今日、テレビで松居一代さんのおそうじ番組をしていたので、思わず見てしまいました。洗剤には頼らず環境に優しい重曹とお酢でぴかぴかにしていく技はぜひぜひ参考にさせていただきます楽しい
ただ今日のテレビを見た人たちがみんな買っちゃって明日お店に重曹ないんじゃないかと、それだけがちょっと心配ですが・・・寒天ブームみたいになっちゃったりして嬉しい
いろんな芸能人のお部屋を松居一代さんがぴかぴかにしていくというのが主な内容なのですがブラックマヨネーズの部屋はすごかった・・・冷や汗
あの松居さんもちょっと最後の方疲れ気味でした・・・しょんぼり
大腸菌だのダニだのが普通の家の100倍も住んでいるんですよ! 本人もあきらかに体調不良なのに部屋のせいだと思っていなかったという・・・気づこうよ! あきらかに誰の目から見ても部屋が汚いせいだってば!
この番組に励ましてもらってちょっと停滞気味だったお部屋の掃除を頑張って続けたいと思います。
とりあえず日曜日までにベッドの下を半分以下にするのが目標です。
私の場合、掃除より先にモノを捨てなくちゃいけないんですよね・・・。
来年良い年を迎える為にもお部屋をぴかぴかにしようと思いますラブ

  • 2006.12.21 Thursday
  • 23:31

今年中に!!

悪運をリセット! 強運を呼び込む!! おそうじ風水
悪運をリセット! 強運を呼び込む!! おそうじ風水
李家 幽竹

三週間もお休みが!とルンルン気分楽しいでしたが、
ちょっと予定が変わり、三週間もないことになりました冷や汗
で、でもお掃除頑張りますショック
私がよく読む李家幽竹先生によると、来年は「土」の気を持った年なので、今月中に自分のベース(土台)にある「いらないもの」を処分して、土台をすっきり軽くしておくことが大切、とのこと。
日頃使わないもの、惰性でやっちゃうこと、だらだらーした人間関係、全部リセット!とのことです。
なんとタイムリーな! 私が掃除に目覚めたとたんのこのお言葉です。
やるしかないでしょう、これはびっくり
という訳で、最近、色んな人が出してるお掃除の本ですが(コパ先生もしっかり出しておられましたが、こちらもお掃除の方法がやたらに具体的に書いてあり、ちょっとそそられました)当然、幽竹先生も最近出しました。
欲しいけど、いらない本を捨ててからにします!

  • 2006.12.15 Friday
  • 00:41

つまりは説得本

愛されてお金持ちになる魔法のカラダ
愛されてお金持ちになる魔法のカラダ
佐藤 富雄, あいかわ ももこ

この人ってたくさん似たような本書いてるんですよ。
男の人向けか女子向けかっていうだけでほとんど同じです。
前向きな言葉を使うようにしましょう、自信を持ちましょうってやつ。
言いたいことは分かるけどどうかなーって感じなんですよねしょんぼり
この本は「コスメの魔法」で知られるあいかわももこさんとタッグを組んで作られた本。女子視点が多分に含まれている上に読者を説得してかかる力ずくな理論が面白い。
ダイエットする前につべこべいう女子は必読かも。
でも、食べちゃうしーとか続かないしーとか。ありがちですなあ楽しい
この本に書かれていることはつまるところは「歩け」、これだけです。

1.朝食を抜く
2.高栄養を取るためサプリメントを摂取する
3.週に4日、一日2時間歩く

以上。
これだけすれば90日後には変わる、とあります。
朝食抜いて一日2時間90日間も歩きゃあ痩せるし体も引き締まるに決まっとるやんけ。そんなんわざわざ本に書くことかー?と思ってしまいそうですが、90日というはっきりとした目標があると妙に歩けてしまいそうな気がします。
理論としては体が変化すれば心も変化する、という一挙両得を狙っているわけです。ある意味、舛田先生のそうじ本と同じ系統ですね。
人間って環境や体調に心が引きずられるので確かに当たってるんですよね。
それを突き詰めてみることによって力ずくて変化を起こそう、という。
かなりの努力は必要になりますが、この本を読むことによって「明日から歩いてみようかな?」って思えたらしめたもんじゃないですか。歩くのって一番お金いらないですしね。行かないスポーツクラブにお金払うより断然安上がりですよ。
新年から何か始めてみよっかなあ、という人はぜひどうぞ。

  • 2006.12.11 Monday
  • 22:36

一度でいいから見てみたい

「そうじ力」であなたが輝く!
「そうじ力」であなたが輝く!
舛田 光洋

風水でも部屋の掃除をすることは基本中の基本と言われておりますが、
物欲の星・牡牛座に生まれた私はそうじが苦手中の苦手。
そうじが苦手というよりかは物を捨てることと片付けが苦手なのですね。
でも、私の運気ががた落ちになる時は決まって部屋が荒れ放題の時なのです。
だから、運気のやばさが一目瞭然なのです。
捨てたい、でも捨てれない・・・この繰り返しで生きてきましたが、
今回三週間ほど正月休みがありそうなので頑張って掃除することにしました。
具体的には、

1、読まない本を売る
2、聴かないCDを捨てるか売る
3、着ない服を捨てる
4、着る服をクリーニングに出す

とりあえず、この前、読まないマンガを殆ど売りました。
着ない服もちょっと捨ててみました
でも、まだどっさりあります

果たして私はこの本にある通りに部屋に炒り塩を撒いて清めるという最終段階まで行けるのでしょうか・・・。
一度でいいから綺麗な綺麗な部屋を見てみたいです。
風水では吉方位旅行に行く前に掃除は重要とされていますので、
目標は1月6日までに部屋がぴかぴかになることです。
とりあえず・・・努力します。

  • 2006.12.09 Saturday
  • 22:14

やったぁー!!

《新装版》夢幻紳士〈マンガ少年版〉
《新装版》夢幻紳士〈マンガ少年版〉
高橋 葉介

ついに・・・! 朝日ソノラマからも新装版が出ます!
今日、高橋葉介先生のサイトに行ったら告知してありました。
12月中旬から刊行開始らしいです。
どうやら冒険活劇篇はハヤカワさんから、それ以外は朝日ソノラマさんから出るようです楽しい
てことは怪奇篇も外伝も刊行してくれるってことですよねー。
13日が待ち遠しいですラブ

後日談:ちゃんと手に入れましたよ〜表紙が綺麗ハート
「クレイジー・ピエロ」と「腸詰工場の少女」も収録されていました。
両方ともスプラッタですので苦手な方は注意ですびっくり
特に「腸詰工場の少女」は子供に読ませるとトラウマ確実です冷や汗
続刊も楽しみですラブ

  • 2006.12.06 Wednesday
  • 22:47

弁護士ほど楽しい商売はない?

暴徒裁判 (クラシック・セレクション)
暴徒裁判 (クラシック・セレクション)
クレイグ・ライス, 山本 やよい

始終素寒貧で女にはふられっぱなしの有能弁護士・大酒飲みの暴走ドライバー・超喧嘩っぱやいクラブのオーナー。
クレイグ・ライスの創造した愛すべき酔いどれトリオのシリーズが高校生の頃から大好きで大好きで。飽きもせずに何度も繰り返し読んだものです。
特に愛すべきはシカゴの大富豪の娘・ヘレン・ジャスタス。彼女はヤクザもびびる大酒飲みでスポーツカーを暴走運転しまくる美女。打算のない峰富士子と思っていただければ結構です。そんなお転婆娘の亭主はこれまた喧嘩っぱやいジェイク・ジャスタス。人をぶん殴っては留置所に放り込まれております。そんな彼を悪態をつきながらも救うのが弁護士のマローン。
彼らは何故だかいつも殺人事件に巻き込まれ、何故だかいつもその事件を更にややこしくしてしまい、何故だかいつも事件を解決してしまうのです。
「暴徒裁判」では殺人事件の汚名を着せられ姿をくらましたジェイクを探すのに名犬が登場。マローンと名犬くんとのおかしなコンビが見ものです。

  • 2006.12.03 Sunday
  • 23:15

トラブルメーカー揃い踏み

雲なす証言
雲なす証言
ドロシー・L. セイヤーズ, Dorothy L. Sayers, 浅羽 莢子

大好きなピーター卿シリーズの中でも一番好きなのがコレ。
頭脳明晰だけど圧倒されんばかりのお喋りさんで道楽者の素人探偵・ピーター・ウィムジイ卿が殺人容疑で留置所に放り込まれた公爵の兄を助ける為に文字通り大陸を股にかけての東奔西走。果たして兄の無実は証明されるのか?
それにしても呆れてしまうのは夢幻ファミリーといい勝負のウィムジイ一家のトラブルメイカーぶり。みんなてんでばらばら好き勝手にやりたい放題でさしものピーター様もちょっと振り回されてキレ気味です楽しい
更にはピーターの親友・スコットランドヤードのパーカーは恋に落ちちゃうし、従弟のフレドリック・アーバスノット子爵は相も変わらずの状況を理解しないのほほん野郎だし、弁護士たちは臨戦態勢で丁々発止の毒舌を繰り広げるし、ついにはピーターがとんでもない窮地に立たされてしまい・・・。
シリーズの中で一番のスラップスティックさで読んでいる間くすくす笑いが止まりません。あったかい紅茶をお供にぜひどうぞ。

  • 2006.12.03 Sunday
  • 22:57

不思議な味わい


夢幻紳士 (マンガ少年版)
夢幻紳士 (マンガ少年版)
高橋 葉介

 ”実はもう捕まえてあるのです”

ナンセンスコメディかと思えばホラー、スラップスティックかと思えばスプラッタ。不気味さとユーモアが7:3くらいの絶妙な割合で織り交ぜられていて、手塚治虫の短編集やブラックジャックをちょっと髣髴とさせるノリもあり。
魔法使いのような黒い帽子に黒スーツ、白いスカーフ、というお約束のスタイルで少年探偵・夢幻魔実也しれっと登場。線の細い繊細な絵は冒険活劇篇よりも怪奇篇に続くイメージを彷彿とさせて、このまま成長したら怪奇篇のマミ様に成長する要素もありありなのに高橋先生曰く、全く別のキャラクターなんだとか。ちょっぴり残念です。昭和初期を思わせる背景の中をちょんと可愛い夢幻魔実也が強面の従者をお供に国家権力を煙に巻きながら飄々と探偵ごっこ(どう見ても魔実也にとってはお遊びにしか見えない)に乗り出す姿は何とも痛快至極。オススメは「夢幻少女」。切なくあたたかい余韻を残す上にバイクに乗って海を目指すお茶目な魔実也が拝めます。「案山子亭」はとぼけてんだか真面目なんだかボーダーラインの曖昧な魔実也が魅力的。化け物に命を狙われ、拳銃を向けて一言「撃つと動く!」。とっさに言い間違えたと気づいて「もとい動くと撃つ」。「中国人か?」と聞かれて「日本人だ」と大日本帝国バンザイの旗印。更には「海老が好き」という貴重なプロフィールをありがとう。ちなみにうお座のO型だそうです。いかにも。

  • 2006.09.29 Friday
  • 22:54

祝・色男、健在



夢幻紳士 逢魔篇
高橋 葉介

”若旦那 あンた確かに女難の相だが、難は違わず女の方だ”

「幻想篇」に引き続き「逢魔篇」です。
前回までのジェントルマン・騎士道ぶりとは打って変わって、今回のマミは鬼畜色男。女難(ただし女に)の健在ぶりを余すところなく発揮してくださっております楽しい
やっぱりマミはこうでなくっちゃ!と思わず膝をたたきたくなる私。
今回のラインナップは失恋して自殺した娘、美女に化けた妖魔、先を見通せる力を持った少女芸人、嫉妬する女の生霊、角を持った妖艶な女・・・とマミのもてもてぶりは留まるところを知りません。
しかも「逢魔篇」というからにはマミが魔物たちに出会う話と思いきや、実はこのタイトルの意味は「魔物たち、魔実也に逢う」の意味だそうで・・・いやはや、なんともお気の毒なことです(当然、魔物たちが)。
どのお話も素晴らしいのですが個人的に大好きなのは世にも珍しいマミ様のしょんぼり顔が拝める「毛羽毛現」。マミが不本意ながらもちょっぴりいいことしちゃう「酒蠱」。マミ様色男パワー全開の「陰魔羅鬼」。
ラストもちゃんと「幻想篇」との繋がりを壊さずに収束していてお見事。
ところで、こんなにもててたら、そりゃー下宿に戻る暇なんかないよなあ。
それが死後の罪滅ぼしに繋がる、という訳ですネ。納得です楽しい

  • 2006.09.21 Thursday
  • 01:36

やっぱり彼しかいないのか・・・

夢幻紳士 回帰篇
夢幻紳士 回帰篇
高橋葉介

この頃、高橋葉介先生の「夢幻紳士」が自分の中でリバイバルヒットしている。
古本屋さんを回って過去に出版された「怪奇編」【1】【2】と「夢幻外伝」【1】を手に入れ、「外伝」の【2】【3】をウロウロと探し回る日々…やっぱり」【1】よりも【2】【3】の方が見つかりにくいのだった…悲しい
ところで、おうちのベッドの上でノンビリ本を読みながら、
「このマンガが実写化されたらどうしよう…」
と変な恐怖感に襲われた。マンガの映画化はよくある話だし、最近は過去の作品でも映画化される傾向にあるから、下手したら映画化しちゃうかもな…と実現もしないうちから怯える私。だって高橋先生の世界って独特だから期待はずれのものになる可能性大だし。もう「笑うミカエル」の二の舞はやだ。高橋先生は「夢幻紳士」がバカ受けしてゲーム化とかしちゃわないかな(今更?)などと目論んでいるらしいので声さえかかれば実写映画化もありえないことではないだろう、と思う。
(やっぱり栗山千明は出るだろうな…)
怯えつつも「千明ちゃんが出るなら観る価値有だな」などと勝手なことを思う私。
マミーは誰が演るんだろう…と考えた瞬間、ミッチーが思い浮かんだ。ミッチー以外には難しいだろう、もう結構歳食ってるし(ファンの人ごめんなさい)、賛否両論あるにしたって…。
などと妙に納得しつつ、読書に戻ったのだった。
先日、高橋先生のオフィシャルサイトにお邪魔したら、「高橋先生への質問コーナー」で「先生は夢幻紳士が映画化するなら夢幻の役は誰がいいですか?」の質問に「ミッチー」と答えていた。………やっぱりマミ役は彼以外にいないみたいです。
「乱歩地獄」みたいなオムニバスの作品だったら面白いかもしれないですネ嬉しい

  • 2006.09.17 Sunday
  • 15:58

お江戸の妖怪事情

ぬしさまへ
ぬしさまへ
畠中 恵

お友達に紹介してもらって読み始めたのですが、とても読みやすくて面白いです。
舞台はお江戸、主人公は病弱な大店の若旦那。
赤ちゃんの頃から病弱で大事に大事に育てられた若旦那の周りはなぜか妖怪でいっぱい。物語の中でここまで妖怪人口が高いのって水木先生くらいかもしれません。この物語に登場する妖怪たちは人間の姿に化けているのから、顔は怖いけど無邪気なちっちゃい鳴家(やなり)、屏風の中にいる美形とバラエティ豊か。人間よりも人間らしい(でも、ちょっと感覚がズレている)彼らと若旦那がお江戸に起こる怪事件の謎を解いていくという、所謂安楽椅子探偵のお江戸版、といったところ。今回は若旦那が幼い頃から傍にいて大事に大事に育ててくれた仁吉(この人も妖)の初恋話から若旦那と腹違いの兄との泣かせる兄弟愛まで、いろんな話が詰まっていてお得です。特にずっと一人で頑張ってきたお兄ちゃんが弟の素直な愛情に救われる話は「良かったね〜」と心からほっとしました。ぜひご一読。ほのぼのした気持ちになること請け合いですよ女

  • 2006.09.10 Sunday
  • 15:32

暗黒の守護天使・・・ってやばくないですか?



夢幻紳士 幻想篇
高橋 葉介

”私の名前は夢幻です 夢幻魔実也というのですよ・・・”

子供の頃、確実に家にはなかったはず、なのに何故かストーリーを知っている。読んだ記憶があるのですが・・・いつ、どこで読んだのか定かではない、という。周りにも持っている友達いなかったはずだし・・・なんか考える度に気味が悪いです。しかも、読んだのは成人向けのやつで、少年版があるのは後で知りました。こちらはスラップスティックだそうで・・・夢幻くんのイメージ壊れるのがイヤで読んでいません。あの人はやっぱりあの黒づくめの姿で人間から妖怪から亡霊からもてまくりの女難の相出まくりでしれーっと生きている、というのがいいのです。何を生業にしておまんま食べていってんだろうとか、そんな浮世のことは夢幻くんにはどうだっていいんだろう。
そんな夢幻くんの「影」が活躍する「夢幻紳士 幻想篇」ですが、もうページめくってもめくっても「素敵な王子様・夢幻くん」でいっぱいです。やばいです。「影」は夢幻くん本体ではないのであくまでもフェミニストで優しくて完璧な王子さま、なのだそうです。ありえない、こんな夢幻くん。でも、ありえてくれてありがとう、みたいな。
5ページ目で「なるほど」って言ってる夢幻くんの笑っている「目」だけで白米3杯くらいお代わりできそうです(いつもはお茶碗半分くらいなのに)

”お姫さま、私を必要とする時は あなたはただ私を想うだけで良い 地の果てからでも参じます”

オカルトもの苦手なはずなのですが夢幻くんだけは読める私です。
うまく説明できないけど、読めば分かりますから、ぜひ。

  • 2006.09.10 Sunday
  • 12:54

カシオペイアって・・・

モモ
モモ
ミヒャエル・エンデ, 大島 かおり

そうだったんだ・・・カシオペイアは女の子だったんだ・・・
「モモ」は二十年ぶりくらいに読み返したんですが、大人になって再読してみるといろいろ再発見があって面白かったです。記憶があやふやだったお陰で大変新鮮に読めました。
モモという少女が時間を奪う時間泥棒たちから時間を取り返す、というミヒャエル・エンデの大変に有名なファンタジーなんですが、時間がたくさんあった子供時代よりも時間がな〜いって嘆いてる大人になって読んだ方が身に滲みます。
印象的なのは時間はその一瞬一瞬が美しい一輪の花なのだ、ということ。
それを浪費しちゃってる訳なんですね、我々は・・・。なんてこった。
これからは急いでいる時は「今、時間泥棒に時間を盗まれてるー」と自覚せねば。何事にもゆとりは大切ですよね。時間泥棒たちの発生を許しているのも結局は人間たちな訳だし。
子供の頃、読んでいて一番大好きだったキャラクター カメのカシオペイアとマイスター・ホラなんですが、カシオは男の子だったよね・・・とかホラは若い兄ちゃんだよね、とか勝手に思い込んでました。カシオは女の子でマイスター・ホラは年齢も服装も自在に変えれるんですよね。だから、じいちゃんになってみたり兄ちゃんになってみたりする。それにカシオペイアって神話に出てくる女神様の名前なのに。男の子な訳ないやんかー冷や汗

  • 2006.08.18 Friday
  • 11:46

放電する女・充電する男

マイ・ガールエミリー
マイ・ガールエミリー
アマンダ ブラウン, Amanda Brown, 飛田野 裕子

ベッカとエドワードを例えるとこんな感じ?
その二人を繋ぐのがなんとも愛らしいおしゃまな四歳児・エミリー。
何の血のつながりもない三人だけど、事故で亡くなったエミリーの両親がそれぞれベッカとエドワードの親友だったことから二人は残されたエミリーの養育を「相続」することになり、三人はまるで家族のように暮らし始める。
自立し、ばりばり働くことが大好き!なベッカはエネルギーが有り余っている状態で常に放電している。その放電によって回りも巻き込んでしまう、エネルギッシュな女性。対するエドワードは働かなくても生きていける東海岸のお坊ちゃまで常におっとり優雅に構えていて観察眼に鋭い充電タイプ。
この物語のいいところって子供を中心に回っているせいかベッカがありきたりな嫉妬とかしないところなんですね。ベッカはエミリーを愛していて(もちろんエドワードのことも好ましく思ってはいるのですが)エドワードに養育権を奪われない為に結婚相手を探そうとお見合いパーティにまで行ってしまったり、エミリーを取り返そうとヘリで駆けつけてきたりする。ベッカは悩むくらいなら考える!行動する!それが一番!って女性なので読み終えるといつも前向きなエネルギーをもらえます。
アマンダ・ブラウンの書く本の主役はいつも前向きで美しくて大好きです拍手



  • 2006.08.11 Friday
  • 23:54

久しぶりにマンガで泣いてしまった

ハチミツとクローバー 9 (9)
ハチミツとクローバー 9 (9)
羽海野 チカ

でも、今回は泣いた人多かったみたいですね〜悲しい
「ハチクロ」の映画を観ようと思って仕事帰りに映画館に行ってみたけどもう満席でした。残念だったけど、人気あるのかな?とちょっと心配だったのでほっとしました。その後の評価はいろいろのようですが。
で、仕方ないので買ってなかった原作の┐鉢を買って帰ったんですが。
だめです。こういうの、弱いんです。電車の中で読んでいて目頭が熱くなってきて困りました。
そろそろお話も大詰めということで、いろんなエピソードが収束していく回でもありましたが、私ははぐみよりも森田兄弟に泣けた。
「ハチクロ」は全員が誰かに片思いしている「全員片思い」という連鎖の物語でその時点で「選ばれる人、選ばれない人」というのが対比するかのように登場する訳です。それも辛い。でも、それだけではなく「神様に愛された人」「愛されなかった人」というモーツァルトとサリエリの物語でもある。
それが残酷なまでに浮き彫りになった回でした。
兄弟なのに凡人の兄と天才の弟。しかも弟は父親に生き写しで父親に認められ、愛されている。それをずっと見ていた兄。そして、兄と同じ思いで父親を見ていた親友。

「でも、自分にも自分にしかできないことがきっとあるはずだと思ってた」

みんなきっとそう思いたい。でも、そういうことは実はあまりない。
自分にできることは程度の差こそあれその気になれば大抵の人にもできるのだ。自分にしかできないことがある人は「天才」なのだ。
ただ、この兄弟が泣かせるのは父親の遺言とも言える言葉「前に進め」という希望に背いて復讐者になる兄に弟がついていくところ。そこにあるのは自分の面倒をみてくれた、自分にいつもかまってくれた「お兄ちゃん」への単純な愛情でしかないと思う。進もうと思えば前に進めたのに兄と一緒に底のない夜の世界で生きてきた弟。そして復讐が叶っても救われなかった兄に対する自責の念。

カオルが「黒い気持ち」に呑みこまれてしまう瞬間、先を走っていたシノブが「いやだ! お兄ちゃん!」って大泣きしながら戻ってきて、兄の上に覆いかぶさるシーンは今見ても泣ける。

ただなあ・・・天才の傍に凡才がいるとどうしても光が強い分、影が濃くなってしまって、きついだろうなあ、とは思うけど。カオルはシノブが天才だから、ではなくてシノブが父親から特別な愛情をかけられたことも羨ましかったのではないか、と。あれって父親には本当に悪気ないよなあ。傍目に見れば平等に愛しているようにしか見えないし。奥さんはもう亡くなっていたようですがシノブが父親に外見も才能も生き写しなのと反対にカオルは母親似なんだろうなあ。天才のお守りが天才的に上手いという。これも一種の才能だろうな〜と思います。母親が生きていればカオルもここまで屈折しなかったかも。

ともあれ、長丁場の連載もで最終刊とのこと。
しかも来月には発売だそうです!
それにしても原作に感動しすぎて映画観る気失せてしまった・・・。




  • 2006.08.11 Friday
  • 23:31

天使みたいに優しい人

がばいばあちゃんの幸せのトランク
がばいばあちゃんの幸せのトランク
島田 洋七

 「天使みたいに優しい人」と結婚して二十年経っても言われる人ってそういない、と思う。そう言ってしまうダンナさんも偉いが、そう言わせてしまう奥さんも相当に偉い、そうとしかいえない。
 この本は漫才師の島田洋七さんの書いた上京モノで所謂サクセスストーリー・・・なんだろうなあ・・・というよりかは世にもよくできた奥さんのお話?
 佐賀のデパートに勤めていた島田洋七の妻・りっちゃんは洋七の片思いを応援するうちになぜか自分が洋七とつきあうことになってしまう。
 フツーであれば「駆け落ちする?」と言われて「するする」とついていかないだろう・・・と思うのだけれどりっちゃんは天性の無邪気さと楽天性で洋七にほいほいついていってしまう。東京まで駆け落ちし、右行く?と言われれば右、寿司食う?と言われれば高級寿司を食べてしまう。この一見世間知らず過ぎる奥さんがその素直さと優しさ、逞しさで洋七をどんどんスターにしていく過程が見ていてとにかく面白い。
どんなことがあっても二人でトランクを持っていく。一人で持つには重くても二人で持てば重くない、と前向きに力を合わせて生きていく二人を見ていると、とても元気づけられる。りっちゃんに「気立てのよさ」というものを教えてもらった、そんな本だった。

  • 2006.07.26 Wednesday
  • 12:02

お〜これは懐かしい〜

The Mitten: A Ukrainian Folktale
The Mitten: A Ukrainian Folktale
Jan Brett

この本は最近勤め先の上司から頂戴したものです。一緒にいた子はピーターラビットの本もらってました。
見た瞬間「おおっ、これは懐かしい〜」とすごく嬉しくて本棚に飾っています楽しい
確かロシアの昔話かなにかだったような記憶があるんです。子供の頃に読んだのはもっと大きくて絵も違っていたので、いろんな人が絵本にしているはず。
男の子が手袋をなくすんですが、そこにどんどん動物たちが入っていく、という物語。子供心にどこまで入るのかとはらはらどきどきでした。
私の記憶ではグレーの皮の手袋なのですが・・・また翻訳版も読みたくなりました。子供心に戻れる、あったかい一冊です。

  • 2006.07.17 Monday
  • 17:18

想像しなかったカタルシス

さいごの戦い
さいごの戦い
C.S. ルイス, C.S. Lewis, 瀬田 貞二

児童文学にここまでの陶酔を覚えたのは「星の王子さま」や「鏡の国のアリス」以来です。特にこの最終巻はすごい。これが児童文学なのかと愕然とするほどの絶望を見事に描ききっています。
ナルニア最後の王・チリアンとチリアンにどこまでも寄り添いついていく一角獣・たから石の愛情には泣かされます。
滅びゆく国の王様がそれでも国を捨てずに頑張りぬく姿や、闘いの真っ只中、自らも死闘を繰り広げながら、不思議と時間がゆっくりと流れていくかのような静けさを覚える一瞬の場面などは素晴らしいの一言に尽きます。
留まることを知らぬ激しい渦のように最後に向かって突き進む最終巻は、これまでとは違った迫力がありました。
久しぶりに時間を忘れて読み耽った本です。

  • 2006.07.13 Thursday
  • 01:37

すみっこが、気になるんです・・・

文庫 新版 指輪物語 全9巻セット
文庫 新版 指輪物語 全9巻セット
瀬田 貞二, 田中 明子, J.R.R. トールキン

アカデミー賞を総ナメにした(んだっけ?)ピーター・ジャクソン監督の映画の原作がこちら。地味ですしょんぼり
最後にアラゴルンは「フロドのためにぃー!」なんて絶叫しません。
あ、あれ? なんか・・・終わって、ます、けど? みたいな冷や汗
でも、私は原作が大好き!
いろいろと気になるんです、すみっこが。
映画ではとても描ききれなかったキャラクターたちのお茶目さが。
そんなお茶目ナンバーワンであるはずのトム・ボンバルディルの登場をすっぱりカットしているっていうのは・・・映画の成功の為には致し方ないと思う。
だって、わけのわからんおっさんやし。でも、私はトムが一番好きときめき
物語の初番で旅に出たばかりでトラブル続出のフロドたちを温かく迎え入れて母親の胎内に抱くように大事に大事に守ってくれるトム。
本当はこの世界の中で最も重要な位置をしめるすごい人。
だって指輪の影響を受けないのはこの人だけだから。
そして、そんなトムと愛し愛され、ほのぼの〜と暮らしている川の娘・ゴールドベリもいい味出してます。でも、いいのかな、あんな髭のおっさんで・・・。
他にもロリアンの奥方に終生変わらぬ騎士道を貫くギムリの男気もアラゴルンやレゴラスの影で実にいい味出してるんです拍手
奥方のギムリへの優しいお姉さんっぷりも見逃せません。
私ってばどうもつくづくすみっこ好きなようです・・・女

  • 2006.07.13 Thursday
  • 01:10

女の子はタイヘンなんです・・・

美人にコツあり―ルックスから恋愛まで目指すは女のプロフェッショナル!
美人にコツあり―ルックスから恋愛まで目指すは女のプロフェッショナル!
柿崎 こうこ

っていうCM、あったなあ〜と本を読み終えて、思った。
そのタイヘンさを男性諸君はたぶん絶対に理解できない。
こっちが男性諸君のタイヘンさを身をもって理解できないように。
これはそんなタイヘンな毎日を楽しく生きていく実用的なマニュアル本。
決して「できる女の説教臭い」本ではないのでご安心を。
著者である柿崎さんの周りには思わず見習いたくなる「素敵さん」から、
えええ〜?って目を疑いたくなる「不思議ちゃん」までいろんな女の子がいっぱい登場して、ついついわが身を振り返ってみたり、しみじみしてみたり。
読み終えた時には女の子に生まれてきたが故の「タイヘン」がいとおしくなっていること請け合い。
ちなみに私は男には絶対に生まれ変わりたくないです。
だって、スカートはけないじゃん。

  • 2006.07.12 Wednesday
  • 23:30

やっと・・・

ファイブスター物語 (12)
ファイブスター物語 (12)
永野 護

やっとの新刊ですが・・・前回の新刊が出た四年前、私、どんな人生送ってたかなあ?って考えてみても、あんまりぴんとこないんですよ〜そのくらい「四年」って長い期間なんです。だって一巻読んだのって小学生の時ですよ!まさか、その時はこんなにも長いつきあいになるとは・・・冷や汗
でも、ページをめくったら、そこは魔導大戦の真っ只中で否が応でもストーリーに引き込まれてしまいます。
今回の注目はやっとのことで(何年かけて?)活躍開始のちゃあ・てぃとパートナーのエミリィ。果たしてその正体とは?楽しい
ちっちゃっくなっちゃったログナーの意外な可愛さにもびっくりびっくりイエッタの可憐さにうっとり・・・(イエッタとメガエラ好き・・・ときめき
そして、皇帝陛下とハイランダーの恋の行方は・・・といろんなことを引っ張りながら・・・次の新刊は何年後なんでしょう?  永野先生・・・お待ちしてます女


  • 2006.07.10 Monday
  • 23:31

読んだら、きっと素直な気持ちになれる

かもめ食堂
かもめ食堂
群 ようこ

読んだらね、きっと、素直な気持ちになれますよ。
生きていたら、色んなことがあって、嫌なことも辛いこともあって、そりゃあ大変だけれど、毎日毎日を大切に生きていたら、そういったことは全部、時間が解決してくれて「でも、私、大丈夫だよね?」って、ある日、ふいに不運に振り回されていない自分に気づく、そんなあったかい本です。
ヒロイン・サチエのお父さん(武道家)がサチエに贈った言葉「人生は修行だ」はどんなことがあっても自分の成長に繋がると思って受け入れていきなさい、っていう意味だと感じました。合気道は「気を合わす」ということなので相手を受け入れることが前提なのです。故に勝ち負けもない。
映画では分からなかったヒロイン三人の人生が分かって、こういうのは反則かもしれないけれど、読んでから映画を改めて見るともっと楽しめると思います。
あと、フィンランドのみなさんの、どことなく日本人とも共通する警戒心というか、人見知りする性格も、なかなかお客さんになってくれない姿をもどかしく思いながらも「ああ、分かる、分かるなあ」なんて思ってみたりして。
ぴかぴかのお店って素敵だな、と思って、お客様がこなくてもお店を磨いていたサチエを見習って、職場のお店を隅々まで磨いてみたら、ぴかぴかになって気分もすっきりしました。
いいですね、ぴかぴかって。


  • 2006.07.10 Monday
  • 15:06

ミア! ファイト!

プリンセス・ダイアリー 悩める見習いプリンセス篇
プリンセス・ダイアリー 悩める見習いプリンセス篇
メグ・キャボット, 代田 亜香子

そろそろ出る? そろそろ出る? とわくわくしながら待っていた続編!
やっとこさ、出たの―――っ!(←ミアっぽく)
今回も目立ちたくない、フツーでいたいの!っていう悩めるプリンセスミアが親友やおばあさまに振り回されてなんと生徒会長に立候補!
大学に行っちゃったマイケルとの恋模様も前途多難なのに、ミアの周りは次から次へとやっかいなトラブルが続出・・・ショック
この本、ほんとに読んでて飽きません嬉しい
マイペースで等身大のミアを気づけば自然と応援してる自分がいる。
ファイト! ミア!って。
しかも、なんとも嬉しいことに続きは今年中に続きが出るって!
やったぁ―――!楽しい


  • 2006.07.02 Sunday
  • 09:16

なんて素敵なマダム生活

マダム小林の優雅な生活
マダム小林の優雅な生活
小林 聡美

小林聡美さんは『やっぱり猫が好き』の頃から大好きな女優さんです。
その方が書かれたエッセイ〜♪ しかも気になるダンナ様(劇作家の三谷幸喜氏)との結婚生活が書かれてるみたいなのでつい手に取ってしまいました。結果・・・面白い!! 電車の中で読んだことを後悔しました。だって笑い出したくてたまらないんだもん。特にオススメなのは『長編読み物:心のアウトドア派』・・・小林さんが自称「海外旅行初めて」のダンナ様と新婚旅行に出かけて・・・というものなのですが・・・ここには詳しく書きません・・・読んで笑って下さい。それにしても、この方、原田宗則さんや大槻ケンジさんに匹敵しますよ、この文才!! きっと女優云々ではなく、人を楽しませる才能があるんだろうなぁ〜と感心してしまいました拍手

  • 2005.08.12 Friday
  • 21:07

女の子なら「THINK PINK」

キューティ・ブロンド
キューティ・ブロンド
アマンダ ブラウン, Amanda Brown, 鹿田 昌美

金髪・碧眼・巨乳はオツムの軽〜いバカで政治家の妻にはなれないと決めつけられ、BFのワーナーに振られてしまったお洒落命のベル・エア娘エル。金髪女でもやればできることを証明して愛を取り戻そうとBFを追いかけてハーバードに入学するが・・・。主人公エルの前向きで明るい頑張りには元気を貰えること間違いなし! 人生いろいろあるけどエルの哲学「THINK PINK」で明るく乗り切っていこうと読み終わった後は明るい気分になれます。映画化もしており、リーズ・ウィザースプーンは見事なはまり役だったので、原作を読んだらぜひ映画もオススメしたいです女

  • 2005.08.11 Thursday
  • 19:15

Go to top of page

カレンダー

<< August 2018 >>
SunMonTueWedThuFriSat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031