猫、この不思議で美しい生き物

  • 2017.09.03 Sunday

小さなモネ ― アイリス・グレース ― 自閉症の少女と子猫の奇跡
小さなモネ ― アイリス・グレース ― 自閉症の少女と子猫の奇跡
吉井 智津


――悪いことだって経験しておかないと。いいことと同じくらい大事なことだからね。

この本の表紙を見て、一目で惹かれた。
まるで『ナルニア国物語』のルーシーのような美しい少女に子猫が寄り添い眠っている。
表紙をめくると本当にルーシーそのものの幼い少女が庭園に佇む写真があり、心和まされる。
その傍らにはあの子猫が静かに寄り添っている。
眺めているだけで心穏やかになる、優しい風景だ。
まるで、この少女が描く絵のように。
この本は僅か三歳にしてオークションで830ポンドの値をつけた絵を描いたアイリス・グレースという自閉症の少女の成長を母親である著者が綴ったものである。

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猫への恩返し

  • 2014.10.02 Thursday


猫のあしあと (講談社文庫)
猫のあしあと (講談社文庫)
町田 康


先日、泉悦子監督のドキュメンタリー映画『みんな生きている』を観た。
大阪は十三にあるシアターセブンという小さな映画館。9/27.28は上映後、監督と実際に猫の保護に携わっている方のお話も聞けるとあって、ミニシアターとやらに行くのが初めての私は少し緊張していた。映画館はこじんまりしていてあったかい雰囲気。お客さんは多くはなかったが映画の中の笑う箇所などでみんな猫好きなのが伝わってきた。恐らくほぼ全員が猫飼いだったと思う。
映画は想像していたものとは全く違っていた。きっと殺処分の現場を映し出したりするのだろうと覚悟していたが内容は比較的ソフトで、監督の家にやってきたトラ猫エルビスが子猫から逞しい雄猫へと成長していく様と、その間に新たに加わった三匹の猫たちのほのぼのとした日常がメインになっている。四匹の猫たちが喧嘩しながらも少しずつ仲良くなっていく様子が微笑ましかった。
その他にも猫の避妊手術や去勢手術の過程も撮影されており、アメリカやドイツのアニマルシェルターのことなど勉強になることも多かった。全般的に押しつけがましさというものがなく、観終わった後も決して暗い気持ちになることもなかった。寧ろ不思議なことに爽やかな気持ちになれる。
上映後には観客も巻き込んでのトークショーもあり、その気さくな人柄にも好感が持てた。

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相川七瀬、やまと言葉を歌う

  • 2014.05.05 Monday

今事記
今事記
相川七瀬


――いとはにほへと ことのはひらり 
  かみのまにまに わたしのいのち
  ひふみよ いむなや ことりのこえす
  たかみのなかに かずのね ふるり・・・


アルバムのテーマは「「古(いにしえ)を想い、今 (いま)を想う」。
オススメは神代の世界を歌った「オトヒメ」と「ことのは」。
プライベートでも神社が好きというのも頷ける、やまと言葉を使った素敵な歌詞です。やわらかくつむがれる日本語の穏やかで清らかな歌声に心が癒されます。
またご本人がインタビューの中で「オトヒメ」について、


――“音を秘める”とも取れますよね。“カミムスビ”の“カミ”は“神”でもあるし、“火”と“水”っていう意味もあったり。けっこう言葉遊びをしてます。


と語っていました。

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冷え性改善に取り組んでいます

  • 2014.04.29 Tuesday

病気にならない「冷えとり」健康法 温めれば内臓から元気になる (PHP文庫)
病気にならない「冷えとり」健康法 温めれば内臓から元気になる (PHP文庫)
進藤 義晴

冬の間、とっても寒くてブーツを履いていても中の足の指は「死んじゃってんじゃないか?」と本気で思うくらいに感覚がなかった。タイツも分厚いものをはいてはみるものの足先にはあまり効果なし・・・。爪の色も悪いし、何よりも短いまま潰れたみたいになってて全く伸びてこない・・・悲しい
そんな時、巷では靴下を4枚重ねばきして体の中に溜まった「冷え」を取るという健康法が流行っていると聞きました。ベッキーや麻生久美子さんも実践しているとのことで、ちょっと試してみたいな・・・と思っていたところに職場でも販売することが分かり、社割で2セット注文。
早速はいてみると、とっても気持ちよかった為、毎日続けてみることにしました。結果、半月もすると足の爪がキレイに伸びていたんです!
三十年以上、まともに延びてなかった私の足の爪が・・・ほんの半月で・・・拍手
ただ、この健康法には難点も・・・はいているうちに「めんげん」というものが起こり、一番最初に履く絹の靴下が破れてくるんです(めんげんには他にもさまざまな種類がありますがありすぎるのでここでは書きません)。
ちなみに私の場合は親指の箇所ばかりが破れて他の指の部分は全く無事です。破れる位置によって体の悪い箇所が分かるらしく親指は「消化器・脾臓」。あれだけ普段から暴飲暴食してりゃまぁそうでしょう・・・納得するところありまくりです。これまで5足絹の靴下を買いましたがすべて見事に破れてしまっております。そろそろまた買いに行かなくちゃ・・・嬉しい

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早速続きを読んできます

  • 2013.05.19 Sunday

ライト・グッドバイ―ススキノ探偵シリーズ (ハヤカワ文庫JA)
ライト・グッドバイ―ススキノ探偵シリーズ (ハヤカワ文庫JA)
東 直己

―ふたりは、すっと離れた。と思った時、アンジェラがするりと高田の間合いの中に入って、そして左手の甲で、とても優しく柔らかな裏拳で、高田の左頬を、愛しそうに撫でた。


遅ればせながら映画を見た影響から東直己さんの『探偵はバーにいる』シリーズを読んでいる。正直、私のオススメは初期の頃の作品で映画化もされた『バーにかかってきた電話』や『探偵はひとりぼっち』で、後期の作品であるこれは内容がグロテスクであまり好みではない。
物語は最初に犯人ありきで推理を働かせる余地もない。もうすでに犯人は分かりきっていてその証拠である消えた被害者の少女を探すというのが筋書き。生理的に受け付けない犯人と目される男と内心辟易しながらつきあうハメになる主人公『俺』とのやりとりを延々と読むのはかなり苦痛だった。
なのに何故、この作品をオススメにしちゃったか・・・といえば、物語も中盤にさしかかった頃に登場する可憐な乙女・アンジェラちゃんが超カワイイから!ただそれだけ・・・だったりする。

↓ここから先はネタバレ注意。

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今だからこそ読んで欲しい少女漫画の名作

  • 2012.11.14 Wednesday

ヤヌスの鏡 3 (集英社文庫―コミック版)
ヤヌスの鏡 3 (集英社文庫―コミック版)
宮脇 明子


図書館で文庫版を見つけて、久しぶりに読んでみたらあまりの面白さに引き込まれ時間を忘れて読みふけっていた。
20年も昔に描かれたとは思えないほど絵も古びていないし、内容も寧ろ新しい。心理学や精神医学が発達した現代だからこそ面白く読めるのではないか。
特にこの最終巻は主人公・裕美(ヒロミ)の身の上に起こった忌まわしい事件の十年後を描く『秘伝』と裕美に理不尽なほど厳しくあたる祖母・タカとその異母妹・水鏡(ミカ)の確執『原説』とが収録されており、これを読むことで本編がより奥深く楽しめるようになっている。

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残念

  • 2012.09.18 Tuesday

不機嫌な夫婦 なぜ女たちは「本能」を忘れたのか (朝日新書)
不機嫌な夫婦 なぜ女たちは「本能」を忘れたのか (朝日新書)
三砂ちづる

この方のお書きになる本はとても興味深くて好きなので(『きものとからだ』とかとっても素敵な本です)今回の本の内容には残念な気持ちでいっぱいです。
前作(賛否両論あった『オニババ・・・』)でも感じたことですが日本との比較対象がブラジルのみって・・・国には各々「国柄」というものがありますし、一概にブラジルを参考にする訳にも・・・。
大家族でおおらかに子供を可愛がる国なんてブラジル以外にもたくさんあるだろうし、第一、そんな子供を可愛がるいい国が何で犯罪率が高いの?とか社会階層の問題が大きいの?グローバル社会になったらますます格差が広がって子どもたちにとって困難な社会になるんじゃないの?とか疑問もあります。さらっと流せるような問題じゃないだろう、と。なぜ、そんな問題を抱えてしまうことになったのかについての説明もできれば欲しかった。問題のない国なんてどこにもないんだし、少なくとも私は日本が一番好きです。安全神話も揺らいできたとはいえまだまだ平和な国だと思うし。

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ついに読みました

  • 2011.10.03 Monday

海月姫(1) (講談社コミックスキス)
海月姫(1) (講談社コミックスキス)
東村 アキコ

職場のお友達に借りて、ずっと気になっていた『海月姫』を6巻まで借りて一気読みしました〜嬉しい
蔵之介のファッションがちょっと昭和レトロでとっても可愛いラブ
月海ちゃんの大和撫子なボリュームのある黒髪美少女っぷりに萌えときめき
最初に蔵之介の手で変身する時のお嬢様ワンピースのセレクトは流石だ。
私の希望としては不器用なシュウシュウと月海ちゃんカップルが推しでぜひくっついて欲しいのですが・・・どうなることやら先が見えません。
主人公を蔵之助と月海ちゃんという『大好きなお母さんを喪失した人』というキーワードでも繋がっている二人にすることで、ただのオタク少女と女装美少年の恋愛物語に奥深さを与えていて、二人が最後に恋い慕う母というものに対してどのような答えを出すのかも気になるところです。
とりあえず、自分でも欲しくなっちゃったので早速8巻までネットで注文しました。
届くのが楽しみです女

まさかの号泣

  • 2011.08.15 Monday

長谷川町子全集 (32)  サザエさんうちあけ話,サザエさん旅あるき
長谷川町子全集 (32) サザエさんうちあけ話,サザエさん旅あるき
長谷川 町子


――いや、信じないワ ぜったい帰ってくる かく信があるもの
  あたし、いつまでも待ってる!

この本、図書館にさりげなく置かれていたんですが、
「懐かし〜サザエさんやん」
と手にとってみたら面白くて止まらなくなり借りて帰りました。
私にとっての『サザエさん』は姉妹社という著者の一家が経営していた出版社から出ていた小さくて薄い本か、母が好きで集めていた『よりぬきサザエさん』でした。
(連載していた朝日新聞社から愛憎版や文庫版も出版されています)
今思い出してみても、あの小さな本の表紙はポップでレトロですっごく可愛かった。長谷川さんのセンスの良さが偲ばれる見事な出来映えでした。
アニメのサザエさんは何故か面白く感じることが出来ず、今日に至るまであまり好きではありません。やっぱり、あの長谷川さんのタッチで描かれた四コマでないとダメみたいです。
ちなみに大好きなのはワカメちゃん。あのあどけない愛くるしさが好きです。四コマで思い出すエピソードもワカメちゃんメインのものばかりです。
この本は長谷川町子さんとその家族の一代記と旅行記を一冊に纏めたもの。とにかく読み応えがあってサザエさんファンにはたまらない一冊です。

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映画『蜂蜜』観てきました

  • 2011.07.06 Wednesday

「卵」「ミルク」「蜂蜜」 [DVD]
「卵」「ミルク」「蜂蜜」 [DVD]
ジーダス

第60回ベルリン国際映画賞金熊賞受賞&アカデミー賞外国語映画賞トルコ代表になったトルコ映画『蜂蜜』を本日観てきました。映画の存在は昨日観た最新号の『SAPIO』の映画評で知ったのですが、今朝ネットでチェックしてみたところ、大阪でももう封切ということを知って早速観に行ってきた次第。
場所は梅田ロフト。
最初に映画館で席を確保してから予定のお買い物へ。
用事を済ませてスタバでホットコーヒーを買い、映画鑑賞。

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